実写版『攻殻機動隊』バトー役が明かす、スカヨハのすごさ「ものすごい努力家」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
実写版『攻殻機動隊』バトー役が明かす、スカヨハのすごさ「ものすごい努力家」

インタビュー

実写版『攻殻機動隊』バトー役が明かす、スカヨハのすごさ「ものすごい努力家」

世界中にファンを持つSFアクションの金字塔「攻殻機動隊」をハリウッドで実写化した『ゴースト・イン・ザ・シェル』(4月7日公開)が、いよいよスクリーンにお目見えする。タフでクールで奥深いキャラクターとして、熱狂的な人気を誇る主人公の“少佐”をスカーレット・ヨハンソンが演じたことでも話題。少佐の相棒・バトーを演じたピルー・アスベックに、スカーレットの魅力を聞いた。

本作は、人間とテクノロジーの境界線がますます曖昧となった近未来を舞台に、脳以外は全身義体であり、捜査組織・公安9課の先頭に立つ少佐の起源を追う物語。原作では“草薙素子”として知られる主人公を、スカーレットが熱演。黒髪ボブの“素子カット”にしたスカーレットが、自らのアイデンティティを模索し、戦う少佐を体現している。

『LUCY ルーシー』でもスカーレットと共演したピルーは、「スカーレットは最高さ。サイコー!」と日本語を交えて彼女を絶賛し、一言でいうなれば「ものすごい努力の人」だと続ける。劇中では、肌にピッタリとした衣装に身を包み、激しいアクションも披露しているスカーレットだが、「彼女は毎日必ず、朝1時間のトレーニングをしてから、撮影に臨むんだ。スケジュールによっては、それから12時間も撮影が続くこともあるからね。こんな努力家はいないと思うし、最高の役者の一人だと思う」とキャラクターと一体となるために、ストイックに体づくりをしていたそう。

ピルーは「スカーレットのような才能豊かな人と出会えた時、本当にこの仕事は楽しい、大好きだと思える」とスカーレットとの共演が大きな刺激となった様子。「攻殻機動隊」の大ファンだと公言するピルーだが、少佐とバトーの関係性についてはどのように理解しただろうか?

するとまずは、バトーについてこう分析した。「バトーは接近戦のプロで、巨体で義眼の男。そして愛犬のガブリエルを愛していて、友達がいない。『イノセンス』に描かれているけれど、バトーの家には鍵が20個くらいかけられていただろう?そこからも彼がどれだけ世界に落胆していて、ドライな態度で世界と関わっていることがうかがい知れる。孤独な男で、自分だけを守るように生きている」。

そして孤独な彼だからこそ、少佐とつながりが持てたと続ける。「少佐も同じようなところがあると思うんだ。だから二人には強いつながりがある。個人的には、バトーは少佐を愛していると思っているよ。でも素晴らしいラブストーリーがそうであるように、成就しないとわかっているからこそ、守護神になることを決める。そこが美しいよね。少佐のためなら、きっとバトーは死ねると思うよ」。

特別な関係性を育む少佐とバトー。スカーレットとも「家族のような絆が持てた」と明かす。「『LUCY ルーシー』では数日間しか一緒にいられなかった。今回は6か月もじっくり、ニュージランドで共に過ごすことができたんだ。役者同士って、ケミストリーだけはごまかすことができないもので。相性がうまくいっていない時って、見ていても『なんだかしっくりこないな』というものになってしまうと思うんだ。僕とスカーレットにとって、家族のような絆を築けたことは、この作品の大きな鍵となったと思う」。

また、公安9課の指揮をとる荒巻役を演じたビートたけしとの共演にも感激しきりだ。「バトーの前で、荒巻が銃を引き出しから出すシーンがあるんだ。本当は、荒巻が銃を出したら、『バトーはその場から歩いて去る』というシーンだった。でも僕はすっかりたけしさんに見入ってしまって!『すげえ!』と前のめりになっちゃったんだ(笑)。まさに、存在感に圧倒されたといった感じ。たけしさんは『俺は役者としては全然下手でさ』と言うんだけど、『あんたほどすごい人はいないよ!』といつも思っていたんだ。レジェンドとご一緒できて、本当に幸せだったよ」。【取材・文/成田おり枝】

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