『2012』を予見?ビル・ゲイツが乗り出した“ノアの方舟”計画
ただいま公開中の『2012』は、大地震や火山の噴火、大津波などによって地球が滅亡していくさまを、最新のCG技術満載で映し出した驚愕のディザスター・ムービー。劇中では、そんな絶望的な状況に翻弄されながらも、政府が建造した巨大船を目指して奔走する一組の親子の姿が描かれる。
この巨大な船に乗って大洪水を生き延びようという設定、実は旧約聖書の“ノアの方舟”のエピソードにそっくり。そしてあの、マイクロソフト社の創業者であるビル・ゲイツも、世界の終末に備えて“ノアの方舟”そっくりなプロジェクトを推進しているというのだから驚きだ。
と言っても、ビル・ゲイツが建造したのは、巨大船ではなく巨大な“貯蔵庫”。「あらゆる天災に備えて、人類がこれまで手にしてきたすべての農業遺産を保護しよう」という彼の呼び掛けのもと、ノルウェーのスピッツベルゲン島に、世界中のさまざまな植物の種子を保管した貯蔵庫が建設されたのだ。ちなみにこちらの貯蔵庫、地下130メートルに建てられており、周囲は鋼鉄によって補強された厚さ1メートルの壁で覆われているそうで、たとえ核ミサイルが降ってこようともビクともしない設計になっているのだとか。映画の公開に先んじて、こちらの施設は2007年より建造が始まり、すでに稼動中とのことだ。
ちなみに本国アメリカでは、『2012』が広く報道されるや、NASAに地球滅亡に関する問い合わせが殺到したそうで、公開前から話題性は抜群だった同映画。この週末は、映画館で世界の終末の姿を目の当たりにし、自分たちにとって本当に大切なものは何か、考えてみるのもいいかもしれない。【トライワークス】
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