エリザベス女王、次男アンドルー王子の公的地位を事実上“はく奪”
英王室は現地時間の13日、エリザベス女王の次男アンドルー王子が、英国名誉軍人の称号及び慈善団体パトロンとしての役職を女王に返上したことを発表した。また公の場で「陛下」の称号を名乗ることを禁じているが、これらの措置は王室離脱を宣言したヘンリー王子に対する措置と同じもの。引き続き、王位継承第9位の地位を保ち、陛下の称号も「はく奪」はされないままアンドルー王子を名乗ることになるが、2019年以降見合わせてきた、王室メンバーとしての公的な役割を完全に失うことになった。
かねてから性的搾取の疑惑をかけられながら、全面否定してきたアンドルー王子。しかし、約20年前にアンドルー王子から性的被害を受けたとする米国人女性ヴァージニア・ジュフリー(旧姓ロバーツ)から民事訴訟を起こされている問題で、これまでアンドルー王子側は同女性とは面識もないなどと発言して訴訟の却下を求めてきたが、お互いの腰に手をやったツーショット写真も提示されており、米ニューヨークの裁判所は要求を棄却。近く裁判が始まる見通しとなったことから、エリザベス女王が英王室を守るため、アンドルー王子に一般人として裁判に臨むよう今回の決断を下したという。
「エリザベス女王にとってはつらい決断でしたが、最後は、ウィンザー城を訪れたアンドルー王子と2人で会った際に言いわたしたようです。アンドルー王子と会う前から決めていたようですが、実際にはチャールズ皇太子のみならず、ウィリアム王子からの強い後押しがあったようです。一部の若者の間では君主制を否定し、ヘンリー王子夫妻を支持する声などもあります。またチャールズ皇太子の不人気ぶりといった、彼らの王位すら危ぶまれる状況が続くなかで、英王室を守っていくためには必要なことだと判断したようです」と関係者が「Independent」などに語っている。
英名誉軍人の称号に関しては、英軍の退役将校ら150人が、女王宛てにはく奪を要求する書簡を送ったとも伝えられている。
文/JUNKO