相沢舞&小野大輔らが京アニの“原点”「ムント」舞台挨拶に登壇「木上監督の想いはこれからも生き続けていく」

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相沢舞&小野大輔らが京アニの“原点”「ムント」舞台挨拶に登壇「木上監督の想いはこれからも生き続けていく」

京都アニメーションの“原点”と言われる完全オリジナルアニメーション「ムント」シリーズのBlu-ray BOXの発売を記念したイッキ見上映会&舞台挨拶が1月23日に新宿ピカデリーで開催され、相沢舞(ユメミ役)、小野大輔(ムント役)、白石稔(グリドル役)、鶴岡陽太音響監督が登壇。相沢が「木上さんの伝えたかったもの、唯一無二の想いはこれからもずっと生き続けていくと感じた」、小野が「未来へつながっていくような希望あふれる、宝物のような作品」と本作に込められた木上益治監督の想いについて熱っぽく語った。

【写真を見る】「ムント」シリーズのイッキ見上映会&舞台挨拶の様子
【写真を見る】「ムント」シリーズのイッキ見上映会&舞台挨拶の様子

「ムント」シリーズは、主人公の日高ユメミと異界の王・ムントとの出会いから始まり、世界の崩壊に立ち向かうことを通じてユメミの心の成長を描くファンタジー作品。監督は木上益治が務めた。発売中のBlu-ray BOXには、テレビアニメ「空を見上げる少女の瞳に映る世界」と劇場版『天上人とアクト人 最後の戦い』を収録。復刻&新規のブックレットが封入されるほか、初収録となる「WEBラジオセレクション」をはじめ、特典満載の3枚組Blu-ray BOXとなっている。


相沢は「時の壁を超えていく作品」と本作について表現し、「2019年に改めて映画館でこの作品を観た時に、木上さんの心というものをすごく感じた」と話す。小野は「またこうして『ムント』を皆さんに観ていただける機会があること、本当にありがたく思います」と感謝しきり。コロナ禍の現状を踏まえながら「ムントとユメミは“未来”という言葉をたくさん投げかけてくれる」と作品に思いを馳せ、「未来へ進んでいく力を僕らに与えてくれている。未来へつながっていくような、希望あふれる宝物のような作品」と心を込めた。音響監督の鶴岡は「京都アニメーションさんの原点として、とても意味のあるもの」と力強く語っていた。

声優陣がトーク!白石稔がMCを務めた
声優陣がトーク!白石稔がMCを務めた

木上監督の仕事について話が及ぶと、鶴岡は「木上さんのほとばしっているものをどう受け止めていくか」という現場だったと述懐。「口数が少ないから、こちらとしては(木上監督の)リアクションをとにかく拾っていた。厳しい人だけれど、ブラッシュアップしていくとだんだん喜んでくれる。語るべきことをいっぱいもっていて、それを作品に投影していた」と振り返る。すると小野も「やりたいことがいっぱいあった方。あまり語らないけれど、全部仕事で見せてくれる人だった」としみじみ。白石は「『ムント』を改めて観ると、これ手描きだよね?と確認したくなるレベル(の作品)。当時、一人でアニメを作れる男と言われていた」と驚きとともに敬意を表していた。

取材・文/成田おり枝