創作も夫婦関係も停滞中の映画監督カップルを描く『ベルイマン島にて』日本公開決定!

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創作も夫婦関係も停滞中の映画監督カップルを描く『ベルイマン島にて』日本公開決定!

スティーヴン・スピルバーグやマーティン・スコセッシなど、巨匠と呼ばれる映画監督たちに多大な影響を与えた”20世紀最大の巨匠”イングマール・ベルイマン。彼の熱狂的な支持者の一人であるミア・ハンセン=ラブ監督が、ベルイマンの原風景と言われるスウェーデンの島を舞台に撮影した『ベルイマン島にて』が、4月に日本公開することが決定した。

【写真を見る】スウェーデンの美しい景色をバックにした監督夫婦の姿と、劇中劇のカットが写しだされる
【写真を見る】スウェーデンの美しい景色をバックにした監督夫婦の姿と、劇中劇のカットが写しだされる[c] 2020 CG Cinéma - Neue Bioskop Film - Scope Pictures - Plattform Produktion - Arte France Cinéma

アメリカからスウェーデンのフォーレ島にやってきた映画監督カップルのクリスとトニー。創作活動にも関係にも停滞感を抱くふたりは、敬愛するベルイマンが多くの作品を撮影したこの島でインスピレーションを得ようとする。やがて島の魔力がクリスに作用し、自身の初恋をテーマにした脚本を書き始めるのだが…。

ラブ監督自身と彼女の元パートナーの実体験を彷彿とさせるクリスとトニー。扮するのは、アカデミー賞6部門にノミネートされた『ファントム・スレッド』(17)のヴィッキー・クリーブスと、世界的大ヒット作品『海の上のピアニスト』(98)のティム・ロス。劇中劇として映像化されるクリスの次回作には『アリス・イン・ワンダーランド』(10)のミア・ワシコウスカと『パーソナル・ショッパー』(16)のアンデルシュ・ダニエルセン・リーが登場する。


解禁されたポスタービジュアルと場面写真では、同じ景色を見ているようでどこか心がすれ違う表情を見せるクリスとトニーが切り取られている。ポスタービジュアルは創作ノートをモチーフにしたデザインとなっており、劇中劇の主人公エイミーが、初恋の相手を目の前にして揺れ動く内面を隠しきれない表情が印象的な仕上がりに。また、ベルイマンが公私ともに過ごした赤と白の家屋や、木をふんだんに使用したインテリアは、映画ファンのみならず、北欧デザインファンも胸を高鳴らさずにはいられないのではないだろうか。

ベルイマンの多くのファンが訪れ聖地となったフォーレ島と、そこで展開される監督カップルの物語。現実と虚構が入り混じり境目が曖昧になっていくなかで、新たな旅暮らしに連れだしてくれる本作の公開が待ち遠しい!

文/小松糸

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