「ジブリパーク」が、11月1日に開園!「もののけの里」「魔女の谷」は約1年後にオープン予定
スタジオジブリの世界観をフィーチャーした「ジブリパーク」が、11月1日に愛・地球博記念公園内に開園することが決定し、メディア向け発表会が1月27日に、同公園で開催。まずは、宮崎吾朗監督、スタジオジブリのプロデューサー、鈴木敏夫、愛知県の大村秀章知事らが登壇し、スタジオジブリ初制作の観光動画を紹介しつつ、ジブリパークの魅力についてプレゼンを行った。
イベントは2部構成で実施され、第1部では大村知事と鈴木プロデューサーが登壇。スタジオジブリが初めて手掛けた観光動画・キービジュアル「風になって、遊ぼう。」を発表した。この動画は、ジブリパークのある愛知県の魅力を、スタジオジブリの世界観に沿って描いた観光動画で、県内の観光スポットも取り上げた内容のものだった。
大村知事は「公園内では、スタジオジブリ作品の世界観を忠実に表現した数多くの美術品やセットに囲まれて、来場者の皆様には映画の主人公になったような気分でエリア内を楽しんでいただける演出となっています」と紹介。
「風になって、遊ぼう。」について大村知事は「スタジオジブリさんの制作で、愛知県にある様々な地域の魅力をジブリの世界観で描きだしていただきました。ジブリパーク及び県内各地を訪れていただくべく積極的に発信をしていきたいです。日本が世界に誇るスタジオジブリの世界観を表現した唯一無二の公園施設として、子どもから大人まで多くの方に来園していただきたいです」とアピールした。
鈴木プロデューサーも映像を観て、「スタジオジブリがアニメーションではない実写の作品を作るのは珍しいけれど、観てみるとけっこういいじゃん」とご機嫌な笑顔を見せる。
また、鈴木プロデューサーはジブリパークについて「いわゆるテーマパークじゃない、基本的には公園であることを崩してはいけない、でも来たら楽しい場所にしたい」と宮崎吾朗監督の構想を紹介したうえで「絵に描いた餅ではないかとも考えていたが、今日見たら、よかったんですよ、本当に」としみじみ語る。
さらに「この仕事を本当にやってよかったなと、感じています。ここには、三鷹の森ジブリ美術館の精神が活きている。百聞は一見に如かず。ぜひ見てほしいです。」とパークの仕上がりに手応えを感じている様子だった。
続いて第2部ではジブリパークの宮崎吾朗監督、岡村徹也プロデューサーが登壇。「ジブリパーク構想」と題して、パークに対する想いや見どころなどを語っていった。宮崎監督はジブリパークについて「スタジオジブリにテーマパークを作らないかというご提案は、各所からいただいてました。しかし、ジブリ作品はファンタジーの側面を持ちつつも、現実に立脚するものであり、いわゆるテーマパークとして再現することに違和感がありました。そんななか、愛知県さんから良いお話をいただきました」と解説。
今回、愛・地球博記念公園内の未利用の土地にジブリパークがオープンすることについて「公園に思い出や思い入れがある人はたくさんいるので、ジブリパークができることでそれらを壊したくはなかったのです」と胸の内を明かした。
また、宮崎監督が工事現場を初公開。ジブリの大倉庫では「子どもだけで楽しめるエリアがあります。また、ここからは見えませんが、かつての更衣室を改装し、企画展示室にしています。その場所に行く方法をお客様には、ぜひ探していただきたいです」と紹介。
パークには「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリアが先行して開園し、続いて「もののけの里」「魔女の谷」は、開園から約1年後の開園を目指すと言う。
「どんどこ森」では「どんどこ堂」と呼ばれる木製遊具が新たに誕生するとのこと。大村知事は「公園内では、スタジオジブリ作品の世界観を忠実に表現した数多くの美術品やセットに囲まれて、来場者の皆様には映画の主人公になったような気分でエリア内を楽しんでいただける演出となっています」と語った。ジブリファンはもちろん、幅広い層が楽しめるテーマパークとなりそうで、今秋の公開が待ち遠しいかぎりだ。
文/山崎伸子