“最強魔術師”がMCUの可能性を広げる?ドクター・ストレンジの軌跡をおさらい
マーベル・スタジオの最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』が5月4日(水・祝)より公開される。『ドクター・ストレンジ』(16)で初登場を果たしたドクター・ストレンジは、その後“アベンジャーズ”の一員として活躍し、先日公開され大ヒットを記録した『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(公開中)では物語のカギをにぎる重要な役どころに。そんな彼の次なる戦いを前に、これまでのヒーローとしての軌跡をおさらいしておこう。
ドクター・ストレンジことスティーヴン・ストレンジは、天才外科医として活躍していたものの不慮の事故で両手の機能を失う怪我を負ってしまう。大きな挫折に直面した彼は、治療のために訪れた“カマー・タージ”で魔術の世界と出会い、エンシェント・ワンに弟子入り。そして過酷な修行を重ねていくなかで脅威の能力を発揮し、“魔術師”としての新たな顔を手にすることとなる。
そんな“ヒーロー”たるドクター・ストレンジの誕生を描いた『ドクター・ストレンジ』では、自身の体から精神を切り離した状態で戦ったり、時間を自在に操作するなどあらゆる魔術を駆使。暗黒の魔術に陶酔したヴィランのカエシリウスらと対峙する。同作でメガホンをとったスコット・デリクソンは「彼は科学的なパワーに代わって特別な力を持ち合わせている。異なる次元へと旅することができるので、これからのMCUの世界を広げてくれる人物といえるでしょう」とストレンジの持つ無限の可能性を語っていた。
その後『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)ではアベンジャーズの一員としてサノスと対決。アイアンマンやスパイダーマンらと共闘してあらゆる魔術で挑むも、あと一歩のところで及ばず。“指パッチン”によって消失してしまうが、続く『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)で生存者たちによるタイムトラベル作戦の末に復活する。空間を移動する魔術で大勢の仲間を連れてサノスとの最終決戦に参加し、ほかのヒーローにはできない活躍を見せた。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、世界中に正体が知られてしまったスパイダーマンことピーター・パーカーに助けを求められ、“禁断の魔術”で人々の記憶を消そうとする。しかし“マルチバース”の扉が開き、あらゆる世界から敵が襲来。事態を修復するために奔走するその姿とメンターとしての務めぶりは、アイアンマンやキャプテン・アメリカが去ったアベンジャーズの次代のリーダーにふさわしい貫禄を携えていた。
そして『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』では、再びストレンジの前に謎に満ちたマルチバースの世界が立ちはだかる。すでに解禁されている映像では、手から龍のようなものを召喚したり、バスを真っ二つにするなど大迫力の魔術を次々と披露。魔術師として、そしてヒーローとして着実に強くなり続けるストレンジは、新たな危機にどのように立ち向かっていくのだろうか。最新作の公開がいまから待ちきれない!
文/久保田 和馬