涙ながらに語った喜びと謝罪…およそ3分間のウィル・スミススピーチ全文「愛を入れる器になりたい」

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涙ながらに語った喜びと謝罪…およそ3分間のウィル・スミススピーチ全文「愛を入れる器になりたい」

ウィル・スミス 主演男優賞受賞スピーチ全文

授賞式ではクリス・ロックのジョークに激怒した場面も
授賞式ではクリス・ロックのジョークに激怒した場面も[c]Richard Harbaugh / A.M.P.A.S.

リチャード・ウィリアムズは、家族を守るために猛烈な力を発揮しました。人生のこのタイミングで、この瞬間、神が私にこの世界に存在し、役割を与えてくれたことに圧倒されています。この映画を作ることで、私はいままで出会った人のなかで最も強く、最も繊細な一人であるアーンジャニュー・エリスを守ることができました。ビーナスとセリーナを演じたサナイア(・シドニー)とデミ(・シングルトン)を守ることができました。

私は、人を愛し、人を守り、仲間を守る大河となることを求められているのです。この仕事では、罵声を浴びせることも、他人から変な噂を立てられることも、我慢しなければならなりません。自分を見下す奴らがいても、笑って、平気なフリをしなくてはいけません。でもリチャード・ウィリアムズは…。D、ありがとう。デンゼル(・ワシントン)が数分前に言ったんです。人生の最高の瞬間には、悪魔がやってくるから気を付けろ、と。

【写真を見る】感謝の気持ちを述べるウィル・スミス、20年越しの初受賞でスピーチ中に思わず涙…
【写真を見る】感謝の気持ちを述べるウィル・スミス、20年越しの初受賞でスピーチ中に思わず涙…[c]Bill Barnes / A.M.P.A.S.


愛を入れる器になりたい。ビーナスとセリーナにありがとうと言いたい…。テレビで見ていないといいんだけど。ビーナスとセリーナとウィリアムズ・ファミリーに、あなたの物語を私に託してくれたことに感謝したいと思います。それが私のやりたいことです。そのアンバサダーでありたいと思います。愛と思いやりと心配りのようなもの。アカデミーに謝りたい…。候補者の仲間たちに謝罪します。

テニス未経験の父が、2人の娘を世界チャンピオンに育て上げた実話を描いた『ドリームプラン』
テニス未経験の父が、2人の娘を世界チャンピオンに育て上げた実話を描いた『ドリームプラン』[c]2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

これは美しい瞬間です。賞をもらったからといって泣いているわけではありません。賞がすべてではありません。すべての人に光を当てることができる人間になりたい。ティム、トレバー、ザック、シンシア、デミ、アーンジャニュー、『ドリームプラン』のすべてのキャストとスタッフ、キング・リチャード、ビーナスとセリーナ、ウィリアムズ家の皆さん。芸術は人生の模倣です。私はリチャード・ウィリアムズのようにクレイジーな父親に見えたでしょう。愛がクレイジーなことをさせるのです。本当に複雑なんですが、私の母のために。母には編み物の仲間がいて、表舞台に出たがらないんです。フィラデルフィアにいる編み物仲間と観ていることでしょう。母と家族を愛し、守りたい。時間を使いすぎました。この名誉をありがとうございます。この瞬間に感謝します。リチャードに代わって、またウィリアムズ家に代わり、ありがとうございました。アカデミーが私を再び招待してくれることを期待して、ありがとうございます。ありがとうございました。

文/平井伊都子


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