中川大志「ブースの中はまるでサウナ!」パワーアップしたソニックのアフレコ終了で放心状態
『ソニック・ザ・ムービー』(20)の続編『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』(8月19日公開)の日本語吹替版制作発表会見が5日、ザ・ペニンシュラ東京にて開催され、中川大志、山寺宏一、広橋涼、中村正人(DREAMS COME TRUE)が登壇した。
2年振りにソニックを演じた中川は、「収録が終わったばかりで、いまは放心状態です」とコメント。冒険も敵もパワーアップしたという本作の収録は「ふらっふらになるほど大変でした」としながらも、「アクションもかなりかっこよく、アツいシーンになっています」と胸を張った。
前作ではソニックになるまでの物語が描かれていた。「一人ぼっちで友達もいなかったソニックですが、今作ではテイルスとの絡みがすごくかわいくて。収録中、二人のやりとりにキュンキュンしながら演じていました」と笑顔を浮かべた。さらに新たなキャラクターもたくさん加わり、「とても賑やかな冒険になっています」と見どころをアピールしていた。
本作の収録ではソニックと自分とが一つになれた感じがあったという中川。「自分のなかでソニック像がブレることがなかったので、いろいろと(芝居で)遊ぶこともできました」と師匠、山寺に報告。この報告を受けた山寺は「僕が教えた通り、よくできました!」と太鼓判。しかしすぐにその発言を撤回し、「中学生の頃から知っている大志だから、ちょっと偉そうに言ってしまったけれど…。アドバイスは特にしていません。大河俳優に、そんな偉そうなこと言うわけないです(笑)。大志と戦うことができて楽しかったです」と成長をよろこびながら、アフレコの感想も伝えていた。
山寺が声を担当するのは中川ソニックを追い詰める、ジム・キャリー演じるドクター・ロボトニック。「ジム・キャリーは今回もすごいんです。僕は、大志演じるソニックだけでなく、ジム・キャリーのぶっ飛んだ芝居とも戦わなければならず…。本当にヘトヘトになりました」とぐったり。キャリーの引退発言に触れつつ「この作品でやり切ったから、引退って言ったんじゃないかな、と思っちゃうくらいすごかったです」とコメントし、会場の笑いを誘っていた。
テイルスを演じる広橋は「前回はおまけのようでしたが(笑)、今回はたくさん出演しています」とニコニコ。収録は中川と山寺の声を聞きながらできたという広橋。「スケールアップした今作のすごさを、最初に体感させてもらいました。汗、出るくらい大変だったのではないでしょうか?」と質問された中川は「ブースの中はまるでサウナのようでした」と白熱した収録現場であったことを明かしていた。
イベントではソニック最強の敵、ナックルズ演じる木村昴からのビデオメッセージも上映され、本作の日本版主題歌をDREAMS COME TRUEが担当することが発表された。会見に登場した中村は自身を「ソニックの母です」と自己紹介。2Dから3Dとなり、ついに映画となったソニックの成長に目を細め、30年前を振り返る。30 年以上ソニックのゲーム楽曲として愛され続け、長きにわたり世界的人気を誇る名曲「Green Hill Zone」を手掛けた頃は「ドリカムでデビューしたばかり。当時から吉田の歌声を世界に届けたいと思っていました。30年かけて、まさにDREAMS COME TRUE状態です、夢が叶いました」と微笑むと、中川、山寺、広橋、そして会場に集まったマスコミから大きな拍手が贈られた。
山寺からは「グラミー賞、狙えるんじゃないの?」という声も。中村は「日本版でグラミー賞、いいかもしれない!」とウキウキの様子。ドリカムの「決戦は金曜日」で東京には地下鉄があると知ったと、懐かしく語る広橋に中村は「僕と吉田が出会ったのも地下鉄です」と思わぬ共通点を明かす場面もあった。
中川が「僕のソニックはどうでしたか?」と感想を求めると、「完璧です」とニッコリ。「ソニックは年齢がかなり下の設定なのに、男性としても魅力も注ぎ込んでいる印象があります」と「中川ソニック、1000点です」と大絶賛。予想以上の高評価に「緊張で脇汗がすごいです…」とちょっぴりうつむく中川に、「大丈夫です。今日ここにいる全員脇汗かいています!」と中村も緊張していることを明かし、会場を和やかなムードに包み込んだ。
さらに中村は「こんなご時世にこそ、エンタテインメントが大切な役割を果たす」と前置きし「映画のなかでソニックの世界に浸って、ちょっとだけ現実から離れて楽しい時間を過ごしてほしいです!」と呼びかけイベントを締めくくった。
取材・文/タナカシノブ