広瀬すず、人生初の“血のり”に大喜び!「次はゾンビ役で」
2020年の本屋大賞を受賞した凪良ゆうによる小説を映画化した『流浪の月』(5月13日公開)。そのフレッシャーズ試写会が5月8日に都内で行われ、主演の広瀬すずと松坂桃李が新社会人たちからの質問に答えた。
本作で李相日監督と初タッグを組んだ松坂は「役と作品に没入できる感じがあって、圧倒的に時間が早く過ぎていって、気づいたらすごく疲れている」とその演出術に驚き。広瀬は前作『怒り』出演時を振り返り「初日にワンカットも撮れず撮影が終わり、次の日に引きの画を3カット撮ってもらっただけで15時間寝ました。エネルギーを使いまくった。気づいたらどっと疲れがきているのはわかります」と共感していた。
広瀬は、本作であるものに初挑戦して大喜びしたという。それは血のり。広瀬は「毎日血のりをつけられて、ごはんもそのまま。ゾンビ映画は大変だろうなと思いました。その姿で街を移動するとみんなに見られたりして、さすがにフェイスガードからマスクに変えました」と苦笑い。それでも「この作品の思い出として『血のりしたな~』と。役者として血のりをつけられることに憧れがあったので、次回はぜひゾンビで。練習しておきます!」とゾンビ役に意欲を見せると、松坂も「ゾンビ映画いいですね!」と喜色満面で乗り気だった。
客席には、この春に晴れて新社会人としてのスタートを切った新入社員を中心とした52名がスーツ姿で参加。広瀬は「同世代の皆さんにこの作品がどう映ってどう届いたのかが気になる部分ですが、新鮮な景色です」と喜び、松坂も「新社会人の方々とこの空間にいられるのがすごくうれしい」と興味津々だった。
新社会人から仕事のモチベーションを聞かれた広瀬は、自身の新人時代を振り返り「気合い」と挙げた。広瀬は「私はこの仕事をしたくてしたというよりも、姉が先にやっていてなんとなくお姉ちゃんの後ろを付いていくという感覚が強かったので、いつ辞められるのか?と考えていました。楽しいのはファッションだけで、お仕事をするということに強い思いはありませんでした」と当時の心境を回想。
しかし「いまこれを辞めても私にはきっとなにも残っていないと思った。周りから比べられたり負けたりすることが悔しくて、好きよりも悔しいがずっとあったタイプで、とりあえず自分が勝つまで、ちょっとでも満足するまで絶対やってやろうと思った。だから気合の部分があったと思います」と負けず嫌いが現在の成功に繋がったことを明かしていた。
取材・文/石井 隼人