上白石萌音、司葉子に惚れ惚れ「かっこよくタバコを吸える女優になりたいです」
東宝創立90周年記念『東宝の90年 モダンと革新の映画史(1)』企画上映記念トークショーが9日、国立映画アーカイブ本館にて開催され、司葉子、上白石萌音が登壇した。
ステージに登場した司は、「今日は、こんなにかわいらしい…なんておっしゃりましたっけ?お名前5回くらい訊いているんですけれど、難しいお名前で覚えられなくて」と照れ笑い。上白石は「上白石と申します」と丁寧にお辞儀をし、「貴重な場にご一緒できて、とても光栄です」と恐縮しながらも笑顔で挨拶した。
トークはこの日上映される司主演の映画『その場所にありて』(62)の撮影裏話を中心に展開。撮影当時を振り返り、司は「いきなり大人の世界の映画に入った感じでした」とニッコリ。「タバコを吸う、お酒を飲むというやり手の女性を演じるのはこれが初めてでした。タバコの吸い方をとにかく練習しました」と懐かしそうに語り、「(映画では)できる女に仕上がっていました。すごく上手に映っていました」と出来栄えに胸を張っていた。
本作を鑑賞したという上白石は「タバコを吸っていても、お酒を飲んでいても、麻雀をやっていても。なにをされても品があふれていらっしゃって、惚れ惚れしました」とうっとり。「私もかっこよくタバコを吸える女優になりたいです」と宣言した上白石は、「そういうシーンがあったら、一生懸命練習したいと思います」と意気込みを見せていた。
大先輩としてのアドバイスを求められた司は「外に出るときはいつも一張羅を着て行きなさいと言われたことをいまでもずっと心得ています」と話し、「作品のヒロインになると、その作品に関わっていないスタッフさんも含め、撮影所みんなで一生懸命育ててくれます。萌音さんはみなさんがこれから育てようとしている方だから、きっと大事に育ててくれると思います」とエール。貴重なアドバイスを聞いた上白石は「まずはすぐにお洋服を買います(笑)。今日、買います!」と力強く宣言していた。
大事に育てられることについては、上白石もすでに実感しているようで、「東宝に入ってからは、根気強くお芝居や歌のお稽古をつけていただきました。現場に出すまでに、ある程度までじっくりと育ててくださいました。あの頃の学びはいまだに思い出します」と笑顔で感謝。「とても丁寧で、じっくりコトコト煮込むように育ててくれる会社という印象です」と、2011年開催の『7代目東宝シンデレラオーディション』にて審査員特別賞に輝いた12歳からの東宝での歩みを振り返っていた。
取材・文/タナカシノブ