『ソー:ラブ&サンダー』が北米ランキングで圧勝V!シリーズ最高成績でヒット続きのサマーシーズンに合流

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『ソー:ラブ&サンダー』が北米ランキングで圧勝V!シリーズ最高成績でヒット続きのサマーシーズンに合流

先週末(7月8日から10日)の北米興収ランキングは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作で、「マイティ・ソー」シリーズのの第4弾となる『ソー:ラブ&サンダー』(日本公開中)が危なげなく初登場1位を勝ち取った。

「マイティ・ソー」シリーズ最高のオープニングを飾った『ソー:ラブ&サンダー』
「マイティ・ソー」シリーズ最高のオープニングを飾った『ソー:ラブ&サンダー』[c]Marvel Studios 2022

4375館で公開され、初日から3日間で1億4416万5107ドルの興収を記録した『ソー:ラブ&サンダー』。このオープニング成績は、2022年公開作としては『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(21)と『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(7月29日日本公開)に次ぐ第3位であり、歴代のMCU作品では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(17)に次ぐ第12位となる。

これまでの「マイティ・ソー」シリーズと比較してみると、第1作はオープニング興収6572万ドルで、最終興収は1億8103万ドル。第2作がオープニング興収8523万ドルで最終的に2億ドルを突破し、1億2274万ドルでスタートを切った前作が最終的に興収3億ドルを超えている。作品を重ねるごとに常に右肩上がりの安定感に加え、すでに北米の映画興行に賑わいが戻っていることを踏まえれば、本作もまた興収3億ドルを突破するのは確実だ。


『ミニオンズ フィーバー』は興収2億ドルを突破!
『ミニオンズ フィーバー』は興収2億ドルを突破![c]2021 Universal Pictures and Illumination Entertainment. All Rights Reserved. 

例年大作映画が相次いで公開される書き入れ時であるサマーシーズン。前週に1億ドル超のオープニング成績で首位発進となった『ミニオンズ フィーバー』(日本公開中)は、前週比56.9%減の大きなドロップに見舞われながらも2位に食い下がり累計興収2億ドルを突破。前作『ミニオンズ』(15)とほぼ同じようなペースで推移している。また『トップガン マーヴェリック』(日本公開中)は火曜日の時点で北米累計興収6億ドルに到達し、2022年公開作の首位を独走中。北米歴代興収でも12位にランクインしている。

さらに『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』も順調に興収を伸ばして北米累計3億5000万ドルに到達しており、サマーシーズンの幕開けを告げるように4月下旬に公開された『ドクター・ストレンジMoM』を含めればすでに3作品が興収3億ドルを突破。『ミニオンズ フィーバー』もそれに続く勢いで、これに『ソー』が加われば、記録的ヒット作が相次いだ2019年のサマーシーズンと同じく5作品が3億ドルの大台を超えることになる。この2年のフラストレーションを一気に打破する夏となるわけだ。

【写真を見る】小さな貝殻が大冒険に!話題沸騰のA24最新作がベストテン入り
【写真を見る】小さな貝殻が大冒険に!話題沸騰のA24最新作がベストテン入り[c]Everett Collection/AFLO

そうしたなかで密かに注目を集めているのは、前週の11位から8位にランクアップしたA24作品『Marcel the Shell with Shoes On』だ。2010年に制作されYouTubeで人気を博した短編ストップモーションアニメシリーズの長編映画化作品で、1センチほどの小さなしゃべる貝のマルセルが、ドキュメンタリー作家と彼が投稿するSNSを見た人々の応援を得ながら家族を探す姿をモキュメンタリー調に描いていく。

批評集積サイト「ロッテン・トマト」では批評家の99%、観客の92%から好意的評価を得る大絶賛を獲得。14週もベストテンに留まり続け、先日A24作品史上最高の興収を記録した『Everything Everywhere All at Once』と入れ替わるようにしてベストテン圏内に滑り込んだ同作は、15日の週末からさらなる拡大公開。興行面や今後本格化する賞レースでも“台風の目”となりそうな作品が、またしてもA24から現れたようだ。

文/久保田 和馬

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