阿部寛が喜びと感謝のコメント!『とんび』がカナダ・トロントの映画祭で最優秀男優賞を受賞
重松清の同名小説を、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(17)や『護られなかった者たちへ』(21)の瀬々敬久監督が映画化した『とんび』(21)。このたび本作がカナダのトロントで行われたラバッツァ映画祭で上映され、主演の阿部寛が最優秀男優賞を受賞した。
瀬戸内海に面した港町を舞台に、“日本一不器用な男”ヤスと、その息子であるアキラの物語を、昭和・平成・令和と3つの時代にまたがって描いた本作。破天荒な父ヤスを阿部が演じ、息子アキラの青年期を北村匠海が演じるほか、麻生久美子や薬師丸ひろ子、杏、安田顕、大島優子ら実力派キャストが集結。現代にも通じる普遍的な家族の物語と父と子の不滅の絆に、劇場公開時には多くの観客から感動の声が寄せられた。
現地時間6月27日から7月16日にかけてトロントのディステラリー歴史地区で開催されたラバッツァ映画祭(Lavazza IncluCity Festival)は、ICFF(イタリア現代映画祭)が主催する映画祭。巨大な野外スクリーンが設けられた石畳のシネマヴィレッジが特徴で、3年前に立ち上げられたばかりの新しい映画祭だが、トロントで最も期待される夏の文化イベントのひとつに成長している。
上映作品は世界20か国以上から集められ、日本からは『とんび』が選出。審査員たちは「驚くべき才能と、人を惹きつける演技を通して様々な感情を表現したことに言葉を失った」や「ヤスという人物を痛烈に表現することで、独自の解釈と新鮮な視点をもって父と子の関係という普遍的で美しいテーマをスクリーンに体現した」と阿部の演技を絶賛。全会一致で主演男優賞が贈られることが決定したという。
受賞を受けて阿部は「ヤスという主人公を演じるにあたり、画面から飛び出してくるような、そんな生命力が出せればと思い演じました。子どもを愛する家族のはなしというのは、全世界共通なんだと今回の賞で実感しました。みなさんに受け入れてもらえて本当にうれしく思います」と、本作のテーマが海外の観客にも届いたことに喜びのコメントを寄せた。
9月21日(水)にBlu-ray&DVDの発売が決定している本作は、現在Amazon Prime Videoにて先行配信中。世界が認めた阿部の好演と、心に響く物語をじっくりと味わってほしい。