名塚佳織&Adoが語り合う、二人一役で作り上げた“歌姫”ウタと「ONE PIECE」への熱い想い

インタビュー

名塚佳織&Adoが語り合う、二人一役で作り上げた“歌姫”ウタと「ONE PIECE」への熱い想い

「好きなキャラクターしかいないので、イチオシを言えないのが残念」(Ado)

――キャラクターを通して通じ合っている印象を受けます。おふたりはお互いにどのような印象を持っていましたか?

名塚「私の10歳の娘が、Adoさんのことが大好きで!」

Ado「ありがとうございます!うれしいです」

尾田栄一郎描き下ろし!Adoの新アーティストビジュアル
尾田栄一郎描き下ろし!Adoの新アーティストビジュアル[c]尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

名塚「なので、楽曲も聴いていましたし、学校のお友達の間でどんなふうに話題になっているのかもたくさん聞いていました。オーディションの段階で、歌唱はAdoさんが担当すると聞いていたので、事前にいろいろ楽曲なども聞かせていただきました。Adoさんは“いまの世の中を生きる強い女の子”というイメージがあったのですが、お話しているものを聞いてみると自分に自信がない部分もあったりするのかなと思ったり。強気な楽曲も多いのに、等身大の悩みもあって、すごく不思議な方だと興味が湧き、いつかお話してみたいなと思っていたので、今日は本当にうれしいです」

Ado「私はアニメが大好きなので、名塚さんが出演しているアニメもたくさん観ていました。私が大好きなのは『のんのんびより』の宮内一穂役や『To LOVEる -とらぶる-』の古手川唯役で、どちらもとても可愛らしい女の子。ウタとはまったくタイプの違う女の子だったので、今回、完成した映画を観た時は、印象がガラリと変わってびっくりしましたし、なにより演技のすばらしさに圧倒されました。いまふと思ったのですが、中学、高校時代にタイムスリップして、名塚さんが出ているアニメを観ている自分に『未来ですごいことが起こっているよ』と教えてあげたいです!」

未だ謎多き超重要人物、赤髪のシャンクスが映画に本格参戦!
未だ謎多き超重要人物、赤髪のシャンクスが映画に本格参戦![c]尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

――お2人にとって『ONE PIECE』とはどのような作品ですか?

名塚「青春です!学生のころに原作がスタートしたのですが、まずはルフィのかっこよさに惹かれました。最初に好きになったキャラクターはナミ。ナミのエピソードで一気に『ONE PIECE』の世界に引き込まれました。本当に素敵で強い女性なのに、涙をいっぱい流しながら助けを求め、それに対してルフィが手を差し伸べてくれる。『なんて胸アツなんだ!』と、どんどんハマっていきました」

Ado「すごくわかります…」

名塚「そこからはもう虜。新しいエピソードが出るのを楽しみに待って、読んで、を繰り返して、最終的にはサンジに恋をしていました」

Ado「アハハ!」

名塚「最初はいけ好かない感じがして、異性としてはむしろ嫌いなタイプ。実際にいたら付き合いたくないと思っていたけれど気づいたら目で追っていたし、ダメな部分もかわいく感じてしまうんです。『ONE PIECE』は、どのキャラクターにもいろいろな物語がありますし、仲間が一緒に一歩を踏みだすところも本当に素敵で、いつ何回読んでもパワーをくれる作品です」


Ado「私はいまだに好きなキャラクターが決められないんです。全員魅力的だし、超がつくほど個性的なところもすごくよくて、自分と同い年か年下のキャラクターでも、どこか達観していて強い信念を持っているところにも惹かれます。あと、仲間だけでなく敵キャラの描かれ方もとても素敵です。どうして悪の道に走ったのか、その信念や思考も理解できると感じることもよくあります。好きなキャラクターしかいないので、イチオシを言えないのが残念です(笑)」

ウタが初めて姿を現すライブで、一体なにが起きるのか…
ウタが初めて姿を現すライブで、一体なにが起きるのか…[c]尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

――本作のテーマについて、お2人それぞれの注目してほしいポイントを教えてください。

名塚「仲間や家族、絆を描いてきた『ONE PIECE』のなかでも、今回の映画は“家族の絆”が特に強く、濃く描かれています。家族は近い存在だからこそ、直接伝えられないことがあったり、わかっているだろうという前提でやりすごしたりしてしまうこともあります。でも、だからこそいろんなことを話し、伝えなければいけないんだなと考えさせられます。よかれと思ってやったことも、相手にとっては実は…みたいなことってありますよね。相手を思って選んだ道のために、すれ違ってしまうもどかしさのようなものが込められた作品です。そんな想いが伝わるとうれしいです」

Ado「ウタはかわいらしさと力強さ、優しさも兼ね備えていて、その存在が私たちの背中を押してくれるし、いつもみんなのことを考えている魅力的なキャラクターです。まずはウタの魅力を存分に堪能してほしいです。名塚さんがおっしゃったような本作で描かれているテーマは、私たちが生きている現実世界にも当てはまります。だからこそ、ウタというキャラクターが映画のなかだけでなく、現実世界でもいろいろな人に愛されて、生きていってほしいと願っています」

【写真を見る】名塚佳織、AdoのWキャストで作り上げた、”世界の歌姫”の秘話を明かす!
【写真を見る】名塚佳織、AdoのWキャストで作り上げた、”世界の歌姫”の秘話を明かす![c]尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

取材・文/タナカシノブ

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