ヒラリー・スワンク、大きな口でハリウッド業界の現状をバッサリ

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ヒラリー・スワンク、大きな口でハリウッド業界の現状をバッサリ

ヒラリー・スワンクが、新作『Amelia』(全米公開中)のプロモーションのため、ミラ・ナイール監督とともにニューヨークで開催された“NYタイムス紙”のトーク・イベントに参加した。

過去の作品の中に登場するスワンクは、ノーメイクでごっついイメージの役どころが多いが、実物は何ともチャーミングで、そのギャップにはちょっとビックリ! 黒白のひざ丈のワンピースに黒いストッキング、ブロンドの肩まで伸びたウェーブのかかった髪型もお似合いで、舞台に現れたスワンクの美しさに、会場からはため息が漏れた。

今回演技派のスワンクが演じるのは、女性で初めて太平洋を単独飛行した、故人でアメリカ人飛行士アメリア・イアハート。出版者のジョージ(リチャード・ギア)と結婚していながら、飛行士ジーン・ヴィダル(ユアン・マクレガー)と不倫関係を続けるなど、公私共に自由気ままに生きたアメリカのヒロインだ。

スワンクは、「本当はね、昔から興味があったからパイロットの免許を取ろうと思ってたの。できれば本当に空を飛びたかった。でも、昔は私にかかる保険料がたった3300ドル(約30万円)だったのが今は84000ドル(約750万円)に跳ね上がって、おまけに空で起きた事故には責任が取れないって保険会社に断られちゃったから断念したの、残念」と、のっけから舞台秘話を暴露。また、「ほとんどの飛行シーンは、グリーンのスクリーンに向かってやるフリだったから、すごく苦労したわ」と、観客にリアリティーを感じてもらいたいスタジオ側や監督にしてみれば厳しい指摘を、容赦なく投げ掛けるスワンク。

さらに歯に衣着せぬ物言いで、「ちょっと言わせてもらっていいかしら?」と続ける。「私は出演作に恵まれて、本当にラッキーよ。普通はアカデミー賞を取ったからって、仕事がバンバン舞い込んでくるわけじゃないから。あのクリント・イーストウッド監督でさえ、資金集めには毎回苦労しているのが現状なのよ」と業界の大変さを訴え、「皮肉なことに、大体の映画はまず男性の主役を決めて、残りのギャラで女性のキャスティングが決まるのよ」とハリウッドの現状にも堂々と物申す潔さには、感服するばかりだった。

とにかく大きな口でよくしゃべりよく笑うスワンク。コップを使わずにペットボトルから水を飲むなど飾らない一面もあるが、撮影中には尋常ではない集中力でアメリア本人になりきっていたようで、3度目のオスカーも狙えそう!? スワンクの渾身の演技を楽しんで!【NY在住/JUNKO】

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