驚くべき王室のしきたり…『スペンサー ダイアナの決意』本編映像&ティモシー・スポールのコメントが到着
クリステン・スチュワートがダイアナ元妃を演じアカデミー賞にノミネートを果たした『スペンサー ダイアナの決意』(10月14日公開)。本作より、本編映像と、ティモシー・スポールのコメントが到着した。
1997年に交通事故で亡くなったダイアナ元皇太子妃。スペンサー伯爵家の令嬢として誕生し、20歳でチャールズ皇太子と結婚すると瞬く間に人気者となった彼女が、今後の人生を決める一大決心をしていくまでの姿を描く。
今回解禁となった本編映像は、100年以上続くイギリス王室の伝統的なクリスマスのしきたりを行う様子が描かれている。クリスマスを過ごすためにロイヤルファミリー全員が集まったサンドリンガムハウスに遅れて到着したダイアナ。ロビーには新しい小姓のグレゴリーの姿が。体重を計る、という王室クリスマス伝統のしきたりをほかのファミリーと同様に遂行しようとするグレゴリーだが、ダイアナは見逃してほしいと頼む。「伝統は守らねばなりません」と静かな圧力をかけるグレゴリーの逆らい難い姿に、ダイアナは「分かった。もめ事は避けたい」と嫌々ながら体重計に乗る。
この“体重を量る”というクリスマスの伝統は驚くべきことに本当にある。1900年代初頭にエドワード7世が「クリスマスのゲストがどれだけ楽しんだかを体重増加で測りたい」と提案しスタートしたと言われている。何年もの間摂食障害に苦しんでいたダイアナにとっては体重測定ほど苦しいものはなく、映画ではそんなダイアナを想像して伝統を拒否する姿が描かれている。
そして印象的な存在感を放つグレゴリーを演じるのは、「ハリー・ポッター」シリーズのピーター・ペティグリュー役で知られ、さらに俳優として大きな功績を残したことを認められ大英帝国勲章4等勲爵士(OBE)を受勲された名優スポール。英国王室から認められた俳優である彼は、王室で働くスタッフ役のオファーにとても興味を持ったようで、「映画のテーマ、脚本の質、セリフ、そしてグレゴリーのキャラクターにとても興味をそそられました。グレゴリーは一見すると、とても厳格で大胆不敵、人と接するときも感じのいいタイプではありません。だから怖いように感じるけれど、彼は決してダイアナの敵ではなく、王室に代表する群衆の精神を表す存在として描かれています」とキャラクターを分析する。そして共演したクリステン・スチュワートについては「現場でクリステンがドアから入ってくるのを見たとき、明らかに彼女はダイアナでした。第一印象もそうだったし、演技も見事でした。素晴らしい演技というのは、所作やアクセントももちろん大事だけど、演技自体が“どこからきているのか”ということが重要になってくるものです。彼女は動きも言葉もすべてが自然に出てくるほどにダイアナを心から理解していました。本当に素晴らしかったです」と絶賛している。主役の名演を陰でさりげなく支える名優の存在も見逃せない作品となっている。
人の人間として生きる道を選んだダイアナの、決意の3日間を描いた本作。公開中の『プリンセス・ダイアナ』とあわせてぜひチェックしてほしい。
文/サンクレイオ翼