グラミー賞ノミネートのビヨンセ、女優としての成功の方程式は?

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グラミー賞ノミネートのビヨンセ、女優としての成功の方程式は?

来年1月31日に授賞式が行われる第52回グラミー賞の候補が発表され、ビヨンセがなんと最多の10部門にノミネートされた。順風満帆に見える彼女だが、“女優”としてのキャリアについてはどうだろうか?

ビヨンセは、長年交際していた音楽プロデューサーのジェイZと昨年結婚し、女性として歌手として公私共に絶好調! 一方女優業でも、プロデュースと主演を兼ねた『オブセッション 歪んだ愛の果て』(09・日本未公開)が、『危険な情事』(87)の二番煎じとこき下ろされながらも全米初登場第一位を獲得してしまうくらい、ビヨンセ・パワーは絶大なのだ。

しかし今のところは、残念ながら過去の出演作は名作とは程遠く、『ドリームガールズ』(06)ではほとんどの部門で受賞やノミネートを果たしたにもかかわらず、ビヨンセは女優としてほとんど評価されなかった。彼女の残された課題はただ一つ、女優としての実力を問われるアカデミー賞主演女優賞といったところだろう。

そもそも歌手と女優との関係は切っても切れない関係で、歌手のアカデミー賞といわれるグラミー賞の常連がその知名度を活かして女優業に進出するケースもしばしば。その人気を武器に、高い興行成績を収められるのも一握りだが、女優としてトップにのぼりつめるのは至難の業。

例えばジェニファー・ロペス。彼女の場合は女優としてスタートし、実在した女優の自伝作『セレナ』(97)で歌に目覚めたようだが、その後ジョージ・クルーニーと共演した『アウト・オブ・サイト』(98)等が軒並み大ヒット。グラミー賞受賞はならなかったが、歌手として女優としての人気は絶好調に達した。しかしベン・アフレックと知り合ったのが運の尽き(?)、『ジーリ』(03)ではラジー賞最低主演女優賞を受賞するという憂き目に。その後はベンアフとの婚約を解消。2度の離婚劇を繰り返して、最終的に歌手のマーク・アンソニーに落ち着き双子をもうけるなど私生活は幸せだが、残念ながら歌手、女優業ともにキャリアは停滞している。

そして、あのマライア・キャリー。かつては歌姫として崇め奉られグラミー賞など数々の賞を受賞。しかし同時代を支え続けたソニー・ミュージックの社長と離婚して人気が下降している時期に、『グリッター きらめきの向こうに』(01)でラジー賞最低主演女優賞を受賞。自殺未遂までしてどん底に落ちたが、歌手として復活を果たし、昨年年下シンガーのニック・キャノンと結婚。私生活での幸せを手に入れた矢先にソーシャル・ワーカー役でスッピンで出演した新作『プレシャス!』で絶大な評価を受け、アカデミー賞の助演女優賞の候補に入ることは間違いないと言われている。

ビヨンセが、ラジー賞を取らずにアカデミー賞を取ることができれば無敵だが、すんなりと手に入れられるのか、はたまた荒波に飲まれてしまうのか? ビヨンセの今後に注目だ!【NY在住/JUNKO】

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