戸田恵梨香、「門限は18時半でした」と“過保護”な環境を明かす!『母性』共演の永野芽郁とトーク
湊かなえ原作の衝撃作『母性』(11月23日公開)の公開直前イベントが、11月15日に中村高等学校で開催され、主演の戸田恵梨香、永野芽郁が登壇。事前に映画を鑑賞した現役女子高生たちが、戸田たちに映画の感想をはじめ、リアルな悩みや質問を直接ぶつけると、戸田たちは真摯に答え、イベントは大いに盛り上がりを見せた。
本作で、ある未解決事件の語り手となる母娘を演じた戸田と永野。この日2人が登場すると、大興奮する125人の生徒たちから大きな拍手を浴びた。
最初に『母性』を鑑賞した生徒たちから「“母性”という言葉に温かいイメージを持っていましたが、温かい、冷たいを決めつけるものではないなと思いました」「“母性”は馴染みのない言葉でしたが、映画をきっかけに考えさせられました」「初めは難しいと感じましたが、女子高生である私たちに感じ取れることがたくさんありました」と熱のこもった感想が寄せられた。
戸田は「私も同じように、なんでも“こういうものだ”と決めつけるのは良くないと思いました」と生徒たちの感想に共感すると、永野は「私より感想が上手い!こんだけ上手に言われちゃうと焦りますね(笑)」とコメント。
永野が演じた娘、清佳と同世代である女子高生たちからのお悩み相談のコーナーでは、母や娘に関する多くの質問が寄せられた。自身の母親の好きな点を問われた戸田は「母は子どもたちのためにすべての時間を使ってくれていた。一生懸命私たちと向き合ってくれていたので、大人になって振り返ると恵まれた環境で育ったんだなと、改めて幸せに感じました」と感慨深く話し、永野は「小さい時からやりたいことをなんでもやらせてくれた。親子ではあるけれど、愛情だけでつながっている関係性でもあった。改めて好きだなって思いました」と笑顔を見せた。
次に、緊張しないこつについて尋ねられた戸田は「長台詞や通しなどシーンによって緊張します。でも集中するしかないので、良い緊張感を利用して突き進んでいる気がします」と言うと、永野は「緊張する時はあるけれど、内側で震えながらも演じてる。大丈夫って自分に言い聞かせて演じています」と、それぞれが緊張への対応策について述べた。
また、「親と性格や考え方が合わない時に理解してもらえず、愛されていないのかと不安になる。どうやって考えたり、行動したら良いか?」と高難易度のアドバイスを求められると、戸田は「親に限らず、自分以外は他人なので、考え方が違うのが当たり前だと思います。正しいか間違っているかはわからないけれど、両親が経験してきたことは1つの案としてある」と語り、「ルミ子も彼女なりに子どもに向き合っていたし、母性って言葉で言い表せないものかと。だから自分がどうしたいのか、自分が心躍るものを選択していってほしいなと思います」と助言。
永野は「簡単には言えないですが、理解されてないから愛されていないのは違うかなって。まずは理解されるように努力するか、相手を理解するように努力するかを考えるのが早い、って私なら思います!」と自身の意見を述べた。
最後に「自立をしたいと思っている時、過保護な両親にどう対応したらよいか?」と尋ねられると、戸田は「私の家は過保護で、30歳すぎで実家へ帰った時も門限は6時半。でも、過保護だったからこそ、いま理解できることもあります。16歳で上京したのも父が背中を押してくれたからで、私自身も自分の足で立ちたいって想いがありました。きっと本当に自立しなきゃいけない時がきたら、ご両親は応援してくれると思います」と自身の経験を交えてアドバイス。
永野は「18歳で1人暮らしした時に、母が心配してよく家に来てくれていた。でも、この子は1人でも大丈夫だって思ってもらうために、自分でできることを増やしたんです。自分は大丈夫ってアプローチしていくことも大事」と言いつつも、力を込めて「過保護ってすてきだと思う!」と伝えると生徒たちから同意するかのように拍手が起こった。
その後、生徒たちより戸田と永野へ作品をイメージして描いたポスターのプレゼントが手渡され、戸田は「わお!」、永野は「すごーい!」と感激する。
最後に、戸田は「皆さんのお話を聞いて、親子関係や愛情だったり、いろんなことに悩みながら生きていくんだ、と無限の可能性を感じてワクワクして元気をもらえました。難しい映画だと思いますが、『母性』が皆さんの未来のきっかけや答えになったらうれしいなと思います」と締めくくった。
文/山崎伸子