映画監督を夢見る少年！スティーヴン・スピルバーグが自身を投影した映画『フェイブルマンズ』予告編とポスタービジュアルが解禁

巨匠スティーヴン・スピルバーグが、“映画監督”になる夢を叶えた自身の原体験を描く最新監督作『フェイブルマンズ』が、2023年3月3日(金)より日本公開される。このたび本作の予告編とポスタービジュアルが初解禁となった。

本作は、初めて映画館を訪れて以来、映画に夢中になった少年が、両親との葛藤や絆、様々な人々との出会いによって成長していきながら、夢を追い求めていく物語。アカデミー賞の前哨戦といわれる第47回トロント国際映画祭では、最高賞である観客賞を見事に受賞した。同賞を受賞した作品は、アカデミー賞を獲得することが多く、過去10年の受賞作品は、もれなくアカデミー賞作品賞にノミネートされていることから、『フェイブルマンズ』も本年度の最有力候補として熱い視線を浴びている。

解禁された予告編は、暗がりで、映写機から伸びたまばゆい光を両手で包み込むサミー・フェイブルマン少年が、母(ミシェル・ウィリアムズ)から「映画は夢、決して忘れることのない」と、8ミリカメラを手渡される象徴的な映像から始まる。その後、成長したサミー(ガブリエル・ラベル)が、家族や仲間たちとの日々を過ごすかたわらで、夢を支えてくれる母との交流や、その夢を“趣味”としか見なさない父(ポール・ダノ)との葛藤も描き出されていく。

そのいくつかのシーンは、スピルバーグ監督自身のフィルモグラフィを思い起こさせる。ラストは「なにが一番おもしろかった？」と尋ねる母と、初めて映画を観たサミーの夢見るような表情で終わり、まさに映画監督になる夢の“原体験”にふさわしい、心を揺さぶる予告編映像に仕上がった。

また、あわせて解禁となったポスタービジュアルは、暗がりの映画スタジオに向かって1人の青年が歩く後ろ姿と、その先に浮かび上がる、サミーの子ども時代からの大切な思い出が映し出され「人生の出来事、その1つ1つが映画になった」というスピルバーグ監督の人生を彷彿とさせるキャッチコピーが添えられている。

母を演じるのは『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(16)などでアカデミー賞に4度ノミネートされたミシェル・ウィリアムズ、父には『THE BATMAN－ザ・バットマン』(21)のポール・ダノと、豪華実力派俳優が集結した本作。スピルバーグが「この物語を語らずに自分のキャリアを終えるなんて、想像すらできない」とまでコメントするなど、自身の熱い想いを込めた渾身の1作を早くスクリーンで観たい。

文/山崎伸子