『アバター』北米で5週連続V!中国、インドで前作超え。世界各国の興収は?
先週末(1月13日から15日)の北米興収ランキングは『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(日本公開中)が首位に立ち、これで5週連続でNo.1を獲得。前作の『アバター』(09)は7週連続で首位を守り、公開8週目でチャニング・テイタムとアマンダ・サイフリッド共演のラブストーリー『親愛なるきみへ』(10)に敗れて首位から陥落したが、今作はどこまで首位を保ち、どの作品がその牙城を崩すことになるのか(2月第1週公開のM.ナイト・シャマランの新作がその可能性を秘めているだろう)。
公開5週目の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の成績は、週末3日間で興収3282万ドル。前週末の興収と比較すると7割を下回り、1館あたりのアベレージも1万ドルを下回ったのだが、2位の『M3GAN/ミーガン』(6月9日日本公開)とは前週の1540万ドル差をほぼ維持する1450万ドル差をつける安定感。累計興収は週末時点で5億6400万ドルを突破。次週末には6億ドルに到達する見込みだ。
北米を除いた海外興収では『アバター』と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)、『タイタニック』(97)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)に次いで歴代5番目の興収をあげており、『インフィニティ・ウォー』を超えるのはもう時間の問題。各国ではおおむね予想を上回る興収を叩き出していると報じられてはいるが、イタリアやイギリス、オーストラリアなどの興収は現時点で前作の最終興収のおよそ半分、日本に至っては20%程度の興収しかあげられていない。
それでも韓国では前作の最終興収1億830万ドルに対し、すでに9626万ドルを記録。中国では前作の最終興収2億260万ドルを上回る2億1450万ドルを記録している。インドでは前作の倍近い興収を叩き出し、インドネシアやマレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムと東南アジアの国々では軒並み前作以上の興収となっている。これらの数字は前作から13年の間でアジア圏の映画産業が大きく成長したことを示しているのだろう。
公開から4週連続でトップ3を維持しているドリームワークスアニメ『長ぐつをはいたネコと9つの命』(3月17日日本公開)は累計興収1億ドルを突破。前週から一気に3165館も上映館を増やしたトム・ハンクス主演の『オットーという男』(3月10日日本公開)は3日間興収1282万ドルを記録し4位にランクイン。
そして5位には「ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男」のジャン=フランソワ・リシェ監督とジェラルド・バトラーがタッグを組んだ『Plane』が初登場。上位5作品が興収1000万ドルを超えたのは、2022年7月以来25週ぶりのことだ。
文/久保田 和馬