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『アバター』が7週連続で北米V!アカデミー賞有力作が拡大公開&メガヒット中国映画の続編も登場

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『アバター』が7週連続で北米V!アカデミー賞有力作が拡大公開&メガヒット中国映画の続編も登場

先週末(1月27日から29日)の北米興収ランキングは『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」(日本公開中)がまたしてもナンバーワンを獲得。これで前作『アバター』(09)に並ぶ7週連続1位となったわけだが、前作は7週目末の時点で興収5億9500万ドルだったのに対し、今作は6億2000万ドルと一歩リード。それでも公開が始まった頃につけていた差は徐々に縮まりつつある。

北米歴代興収ランキングでついにベストテン入り!
北米歴代興収ランキングでついにベストテン入り![c]Everett Collection/AFLO

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の週末3日間の興収は前週比およそ80%の1596万ドル。すでに現地メディアの見立てでは、2月3日に公開となったM.ナイト・シャマラン監督の『ノック 終末の訪問者』(4月7日日本公開)に次週末のランキングでナンバーワンの座を譲ると予測されており、本当の勝負はこれからといえるだろう。

前作は1位からの陥落後も実に26週(8月ごろまで)にわたって興収ランキングに残りつづけ、最後に1位を飾った週末から1億5000万ドル以上も興収を上乗せすることに成功。今作も同じ道筋を歩むならば興収7億5000万ドルを突破してもおかしくはないが、現時点の推移を見るに前作の累計興収(特別編や再上映を含み7億8500万ドル)に届くのは少々難しそうだ。ちなみに火曜日の段階で北米累計興収は6億2353万ドルとなり、『アベンジャーズ』(12)を抜いて北米歴代興収ランキングの10位に滑り込んでいる。

アカデミー賞最多ノミネートの『エブエブ』が再公開
アカデミー賞最多ノミネートの『エブエブ』が再公開[c]Everett Collection/AFLO

この週末のトピックといえば、第95回アカデミー賞で主要部門にノミネートされた作品の再公開・再拡大公開での成果である。作品賞など4部門候補の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は例外として、もっとも成果があらわれているのはやはり最多候補の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(3月3日日本公開)。1400館で再上映され興収は101万ドル。13位というランクはまずまずだが、頂点へ向けて確かな弾みをつけようとしている。

他には『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(初夏日本公開)やスティーヴン・スピルバーグ監督の『フェイブルマンズ』(3月3日日本公開)、『イニシェリン島の精霊』(日本公開中)や『生きる/LIVING』(3月31日日本公開)、『TAR/ター』(5月12日日本公開)、『逆転のトライアングル』(2月23日日本公開)などが上映館を増やし、興行収入も大きく伸ばしている模様。

【写真を見る】『RRR』に続くインド映画旋風を巻き起こす!?シャー・ルク・カーン主演作『Pathaan』が初登場
【写真を見る】『RRR』に続くインド映画旋風を巻き起こす!?シャー・ルク・カーン主演作『Pathaan』が初登場[c]Everett Collection/AFLO

興収ランキングの上位に話を戻すと、ボリウッドを代表するスター俳優シャー・ルク・カーンが主演を務めた『Pathaan』が3位に初登場。695館で688万ドルの興収をあげ、初日から5日間で累計興収948万ドルを突破。これは北米でのヒンディー語映画作品新記録(念のため、『RRR』はテルグ語作品)であり、世界的にも『RRR』に負けず劣らずのヒットを記録しているとのこと。いま飛ぶ鳥を落とす勢いのインド映画界だけに、今後の動向に注目しておきたい一本だ。

そして公開2週目にして10位にランクインしたのは、全世界興収7億ドルに迫る大ヒットとなった中国映画『流転の地球』(19)の続編『The Wandering of Earth II』。前作はオープニング興収168万ドルで、最終的に北米累計興収597万ドルだったのに対し、今作はすでに300万ドルの興収を記録。「The Hollywood Reporter」の報道によれば、中国国内ではチャン・イーモウ監督の『Full River Red』と熾烈な争いを繰り広げるメガヒットとなっているようで、前作には届かないまでも中国国内興収5億ドルを超えるとの予測が。こちらの興収推移からも目が離せなくなりそうだ。


文/久保田 和馬

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