Hey! Say! JUMP中島裕翔『#マンホール』で「ズタボロになる僕の姿を楽しんで!」と笑顔
Hey! Say! JUMPの中島裕翔、6年ぶりの映画主演作『#マンホール』(2月10日公開)の公開前夜祭舞台挨拶が9日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて開催。中島、共演の奈緒、監督の熊切和嘉が登壇した。
結婚式前夜にマンホールに落ちてしまった男の苦悩を描いたシチュエーションスリラーの本作で、主人公の超ハイスペック男、川村俊介を演じた中島は「暗くて狭いところで撮った作品が、広いところに出るのがうれしい」とスクリーンを指差しニッコリ。スクリーンに映るマンホールのなかにいるような閉塞感を味わえる、「没入できる映画です。大きなスクリーンで観てください!」と呼びかけた。
マンホールに落ちた男の役のため、撮影も一人の時間が多かったそうで「すごく寂しかったです」と俯いた中島。プロモーションも、奈緒、熊切監督それぞれで動いていたため、ほとんど会うこともなかったという。「ほぼ一人で心細かったけれど、今日は頼もしいです!」とうれしそうに微笑んだ。ジャンル映画をずっとやりたかったという熊切監督は「念願が叶ってすごくうれしいです」と笑顔。撮影の参加は1日で、話せるエピソードもたくさん起きなかったという奈緒だったが「すごく楽しかったので、『いっぱいプロモーションしたいです!』とマネージャーにお願いしました(笑)」と充実した撮影現場であったことを明かした。
本作は2月16日から開催される第73回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門に正式招待されることが決定。現地には中島と熊切監督が揃って訪れる予定だという。「デビュー作で参加したときは、上映後のQ&Aでけちょんけちょんにされて、結構凹んで途中からふてくされちゃいました」と苦笑いした熊切監督が「そのときのリベンジします!」と意気込むと、会場は大きな拍手に包まれた。
タイトルにちなみ、イベントではそれぞれが作品の魅力を「#(ハッシュタグ)」をつけて紹介する場面も。中島は「#ジレンマ」と回答。「(映画の内容を)言いたいけれど言えない、このもどかしさもあるし、スリラーだから怖くて観れないけれど観続けたいというジレンマもあります」と説明した中島は、インタビューなどで作品の見どころを伝える難しさを感じたことも多かったと明かした。奈緒の答えは「#映画館でマンホールに落ちた」。「映画館で観ていると、自分も同じ体験をしているように感じられます。映画館もマンホールのなかも真っ暗だから、すごく相性がいいと思います」と映画館でこそ観るべき映画だとコメント。熊切監督は「#世界初の泡映画」とニヤリ。「いろいろなところで泡が出てきます。バブルムービーはこれから流行るかも」と話す熊切監督に、中島が「泡映画のパイオニアだ!」と笑みを浮かべた。
最後の挨拶で熊切監督は「いつの間にか穴にハマっている映画を目指して作りました。存分に穴にハマって眠れぬ夜を過ごしてください」と呼びかけ、奈緒は「ドキドキ楽しんでいただけます。帰り道は暗いですからマンホールに気をつけて無事に帰ってください!」と会場を見渡す。中島は「マンホールのなかでズタボロになっていく(僕の)姿を観ていただき、マンホールという物理的な穴、そして身の周りに潜む恐怖という人生の落とし穴の両方を楽しんでください」と語り、映画公開前夜の舞台挨拶を締めくくった。
取材・文/タナカシノブ