ピクサー出身のクリエイターたちが日本人スタッフを大絶賛!
現在開催中の米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)。2015年米国アカデミー賞短編アニメ賞ノミネート作品『ダム・キーパー』を制作したアニメーションスタジオ、トンコハウスの堤大介総監督、 ロバート・コンドウ総監督、エリック・オー監督を迎えた『Hulu presents トンコハウスの旅 2017』のトークイベントが6月18日にiTSCOM STUDIO & HALLで開催された。
堤総監督は、自身のサイドプロジェクトだった『ダム・キーパー』を制作後、ピクサーから独立した理由についてこう語った。「本作を手がけた時に味わったドキドキ感を、恐怖感も含めて毎日味わいたいと思った。それでふたりでトンコハウスを立ち上げました」。
堤総監督から誘われたというロバート・コンドウ総監督は「やめると決めたのは簡単な決断ではありませんでしたし、やってみたいという思いと共に怖いなとも思いました。でも、ピクサーで働き始めた時もそう感じていたので、やってみようと思いました」と笑顔を見せた。
後からトンコハウスに入り、今夏、動画ストリーミング配信サイトHuluで配信される最新作『ピッグ・丘の上のダム・キーパー』を手掛けたのがエリック・オー監督だ。本作には日本人クリエイターも多数参加していると言う。
エリック・オー監督は、日本人スタッフとの仕事にとてもやりがいを感じているそうだ。
「これまでいろんな障害がありつつも乗り越えられたのは、お互いを認め合い、リスペクトし合えてきたからだと思います。自分も日本のアニメを観て育ったということもあり、日本人の方々とやれることはすごく光栄だし、世界の最高のレベルの人たちと仕事ができるのはとてもうれしいです」。堤総監督も「日本のスタッフはすごいです。エリックでさえ舌を巻いてましたから」と絶賛した。
『ピッグ・丘の上のダム・キーパー』は全10話で配信予定。また、現在、宮城県石巻市にある石ノ森萬画館では、特別企画展としてトンコハウス展「ダム・キーパー」の旅が6月25日(日)まで開催されている。【取材・文/山崎伸子】