『マジック・マイク ラストダンス』が北米1位スタート!『タイタニック』vs『アバター』対決の結果は?
先週末(2月10日から2月12日)の北米興収ランキングは、昨年9月以来およそ5か月ぶりに首位の作品の3日間興収が1000万ドルに届かない週末に。もちろんこれは12日に行われたアメリカ最大のスポーツイベントであるスーパーボウルの影響だ。例年通り、この日の客足は一気に減少。前週の日曜日と比較すると、およそ46%と半減している。
そのなかで首位に立ったのは、「マジック・マイク」シリーズの最新作『マジック・マイク ラストダンス』(3月3日日本公開)。前作の『マジック・マイクXXL』(15)の時には監督業を引退していたスティーヴン・ソダーバーグが改めてメガホンをとり、チャニング・テイタム演じる主人公マイク・レーンの“ラスト・ショー”が描かれる。
初日から3日間のオープニング興収は830万ドル。もっとも上映館数は1496館と少なく、1館あたりのアベレージでは前週1位の『ノック 終末の訪問者』(4月7日日本公開)よりも多い5551ドルとなかなかの数字。前作はオープニング興収1285万ドルで4位スタート、11年前の第1作はオープニング興収3912万ドルで2位スタート。興収はそれらよりも下がっているが、シリーズ待望の初登場1位。ちなみにソダーバーグ作品が初登場1位を獲得するのは『コンテイジョン』(11)以来12年ぶりのことだ。
前回の当記事で触れた、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(日本公開中)と『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』(日本公開中)の“キャメロン対決”のゆくえは、前週から1ランク上昇した前者のほうに軍配があがる。それでもその差はわずか50万ドルだ。
北米累計興収では、これまでの25年分に加算された『タイタニック』がまだ2000万ドルほどリードしているが、全世界興収での両者の差はあと700万ドルほど。少なくとも数日中には『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が全世界歴代興収ランキングの3位に浮上することになるだろう。
『ノック 終末の訪問者』は一気に6位まで急降下したが、1位から6位の差は300万ドルもない僅差。一方、週末は4位にねばった『80 for Brady』はやはり平日の興行が順調。スーパーボウル明けの月曜日をはじめ水曜日と木曜日のデイリー興収で『マジック・マイク ラストダンス』に迫る。この上位拮抗のランキングに次週、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(日本公開中)がどのぐらい大きな風穴を開けるのか。週末の予測興収は1億ドル前後とみられている。
文/久保田 和馬