大泉洋、映画『シング・フォー・ミー、ライル』の選考に不満!?「オファーなのに…」とぼやく
映画『シング・フォー・ミー、ライル』(3月24日公開)の日本語吹替版完成披露試写会が3月1日、TOHOシネマズ六本木にて開催され、主人公のワニ、ライル役を務めた大泉洋、ヘクター役の石丸幹二、ミセス・プリム役の水樹奈々が登壇した。
本作は『ラ・ラ・ランド』(16)、『グレイテスト・ショーマン』(17)の音楽スタッフが贈るミュージカル映画で、奇跡の歌声を持って生まれたワニのライルがニューヨークを舞台に歌で人間と心を通わせていく物語を、珠玉のミュージカルナンバーとともに描き出す。
昨年の夏頃からボイストレーニングをして挑んだ仕事で「こんなに完成が楽しみな作品も珍しい」と話した大泉。石丸と水樹とはこの日初めて会ったそうで「アフレコはずっと1人だったので、声が合わさった完成版を観た時は“感無量”でした」と満面の笑みを浮かべた。
「オファーのはずなのに、本国チェックがあって…」と振り返った大泉。「オファーなのにテストってどういうこと?ふざけんな、バカ野郎って思いました(笑)」と不満をぶちまけた大泉だったが、「落ちる可能性はあったんです。でも、テストで合格して仕事を取ったことはすごくうれしかったです。否があるような作品、なにかに一生懸命立ち向かったのも久しぶりでおもしろかったです」と胸を張った。
石丸と水樹は日本語、大泉だけは英語で歌唱するテストだったそうで、「私だけ英語。おかしい!日本語吹替版っていうくらいなんだから、日本語で歌うはずなのに。日本語の字幕がないんです。私は、どこにも披露されることのない英語の歌を歌ったんです」とぼやいた大泉だが、本作には日本語に訳せない歌も登場しているとし「権利の問題で日本語に訳せないらしくて。だったら(字幕版の)ショーン(・メンデス)の声でいいんじゃない?って思いました。でも、私が歌ってるんです。めちゃくちゃ難しかったです」と強調。
選考過程やアフレコの不満を並べた大泉だが本国のスタッフからは絶賛のコメントが届く高評価を得ていたようで、この日、本作でオリジナル・ソングを手掛けているエグゼクティヴ・プロデューサーのベンジ・パセック&ジャスティン・ポールからも大泉への賛辞を綴った手紙が届くほど。「ライルを愛らしいキャラクターとして照らし、なによりライルに言葉を与えてくれた」というメッセージに喜んだ大泉だが、続く「確かに年齢は(24歳の)ショーンとは違うけど、あなたは完璧にやり遂げてくれました」という一文にはツッコまずにはいられなかったようで、「パセック&ポールがイジってるじゃない!」と笑顔で指摘。
会場が大爆笑するなか、MCから「今日は大泉さんがたくさん話すので、ゆるい構成でと伝えられていたのですが、あっという間にお時間に…」とイベントの終了時間を伝えられると「パセック&ポールの手紙がなかったら、もっと話せたんじゃないの?」と改めてツッコミを入れるなど、笑い声にあふれるイベントを最後の最後まで盛り上げていた。
取材・文/タナカシノブ