事前情報一切ナシの「#ソニピク謎試写」に潜入!上映されたのは、謎と闇に深くハマる映画『search/#サーチ2』
なにが上映されるかは完全に“謎”、事前情報なしのソニー・ピクチャーズ presents、映画「スニークプレビュー試写会」が3月2日、TOHOシネマズ六本木にて開催された。マスコミにも作品の詳細がまったく明かされず、本当に“謎”だったこの試写会にMOVIE WALKER PRESSが潜入してみたので、その模様をお届けする。
観たい映画を選ぶときは、ジャンル、ストーリー、監督、出演俳優などの事前情報をもとに決めるのが通常だが、本スニークプレビューは、作品に関する情報は一切なしで「#ソニピク謎試写」と題してTwitterで募集を行ったもの。“ソニー・ピクチャーズが贈る新作”ということでいくつかの候補作のタイトルが頭をよぎった人もいたようだが、ハリウッド作品から邦画まで手がけるスタジオのため、予想は絞りきれない様子だった。
映画上映前、参加者に上映作品についてや本イベントに参加した理由などを尋ねると「スニークプレビューは初参加。『#ソニピク謎試写』なので、上映されるのは『謎』にまつわる映画かな?などと予想しました。洋画なのか邦画なのかもわからないので、いま、とにかくドキドキしています」(30代女性)、「スニークプレビューの参加経験はあるし、映画もよく観ます。普段から映画情報もリサーチしているので予想しようとも思ったのですが、『謎』なので想像のしようがないと諦めました(笑)。上映作品が分かった時の驚きがいまから楽しみです」(30代男性)、「スニークプレビューは何度も参加しています。スニークプレビューの醍醐味は自分が率先して観ないジャンルにも出会えること。今日は、どんな作品に出会えるのかワクワクしています。制作決定くらいの情報しか出ていない作品なのかなとか、いくつか予想もしましたが、予想などでの情報すら入れずに、まっさらな状態で作品を楽しみたいと思っています」(40代男性)といったコメントもあった。
日時と場所のみ知らされ、作品情報は「謎」のベールに包まれた試写会で上映されたのは、『search/#サーチ2』(4月14日公開)だった。物語がすべて PC の画面上で展開する斬新な手法で世界中で大ヒット。2018年のサンダンス映画祭にて観客賞を受賞した映画『search/サーチ』(18)のシリーズ第2弾だ。前作で監督・脚本を手がけたアニーシュ・チャガンティが原案・製作を務めている。今作の主人公は行方不明になった母を探す高校生のジューン。デジタルネイティブ世代のジューンは、検索サイト、代行サービス、SNSなど、使い慣れたサイトやアプリを駆使し、母の捜索を試みる。スマホの位置情報、監視カメラ、銀行の出入金記録など、人々のあらゆる行動や生活がデジタル上で記録される時代に、母は簡単に見つかるはずだったのだが…。
”秘密”と”嘘”にまみれた深い深い闇を描くサスペンススリラー鑑賞後に、上映前にアンケートに協力してくれた3人に再び感想を訊いた。「実は怖い作品が苦手なので、ホラー系が上映されたらどうしようという気持ちが正直ありました。第1弾の『search/サーチ』も観ていないので、上映後のスクリーンを観て第2弾なんだと気づいて。苦手なジャンルならどうしようというハラハラもありましたが、結果、サスペンスだったので、心地よいドキドキが味わえました。自分からは選ばないジャンルなので、新たな扉が開かれた感覚です。帰ったら第1弾を観る予定です。スニークプレビュー、ちょっとクセになりそうです(笑)」(30代女性)と笑顔。
「作品情報がわからないと、こんなにドキドキするものなんですね。映画をたくさん観るので、普段から友達には内容を知らせずに『観て!』とおすすめしています。そのときの友達の気持ちがわかりました(笑)。僕は、このドキドキは好きですし、僕はいつもおすすめしている側なので『とりあえず観て!』とすすめてもらえるスニークプレビューは楽しいと思いました。『#ソニピク謎試写』の告知方法や内容など、今後、友達に映画をおすすめする際の参考にもなりました」(30代男性)と満足の様子。
スニークプレビューへの参加経験が豊富な映画ファンは「すごくおもしろい作品でした。前作を観ていないので驚きの連続でした。画面の切り替わりやストーリーの展開がスピーディ。感動ドラマなのか、ミステリーなのか、サスペンスなのか、いまどきの若い子の青春物語なのか、ジャンルの予想もコロコロ変わって、頭のなかが忙しくて。字幕と画面を追いかけるのが僕には大変だったので、日本語吹替版でじっくり観たい作品だと個人的には思いました(笑)。予想もつかない作品に出会えるから、スニークプレビューはやめられません。もっとたくさん開催してほしいです!」(40代男性)と話し、「ホラーやスリラーが苦手なので、そういったジャンルが来たらどうしよう…というハラハラもあって、上映前から上映終了までずっといい緊張感を持って楽しめました」と、作品も企画も堪能したようだ。
作品に関する事前情報一切なしで開催された「#ソニピク謎試写」。ジャンルやストーリー、監督や俳優で映画を選ぶのも楽しいが、想像を超えた映画体験、新たなジャンルとの出会いを求めて、参加してみるのもおもしろそうだ。
取材・文/タナカシノブ