黒柳徹子の伝説的自伝「窓ぎわのトットちゃん」が初のアニメ映画化!
女優、タレント、司会者、エッセイスト、ユニセフ親善大使など様々な顔を持ち、博識でありながら愛らしい人柄が広い世代から支持されてきた黒柳徹子。彼女の自伝的小説「窓ぎわのトットちゃん」が、「劇場版ドラえもん」シリーズなどで知られるアニメーション監督の八鍬新之介によって、アニメ映画化されることが決定した。初の映画化作品となる『窓ぎわのトットちゃん』は2023年冬に公開予定だ。
「窓ぎわのトットちゃん」は黒柳が約80年前、第二次世界大戦が終わる少し前となる激動の時代を背景に、自身の幼少期を綴った物語。1981年に出版され、日本累計発行部数800万部を突破し、さらに世界各国でも中国語、英語、フランス語、ヘブライ語など20以上の言語で出版され、世界累計発行部数は2500万部を突破した世界的ベストセラーだ。
なにごとにも好奇心旺盛でお話好きな小学1年生のトットちゃん(=黒柳徹子)は、落ち着きがないことを理由に小学校を退学になってしまい、東京の自由が丘に実在した「トモエ学園」に転校することに。そこから、大人の読者たちが驚くほど強烈な個性を放つトットちゃんのおちゃめな日常生活が綴られていく。まだ多様性が認められていない当時、子どもの自主性を重んじる教育を掲げた学園のユニークな校風や、恩師となる小林先生、友人たちとの出会いが描かれた物語は、大いに反響を呼んだ。
その魅力的な原作に、これまで数々の映画化オファーが届くも「読者の頭のなかにあるイメージを壊したくない」という黒柳の考えもあり、映画、テレビドラマ、アニメなどすべての分野において、映像化が実現することは一度もなかった。そんななか、偶然にも原作が出版された年に生まれた八鍬監督が同作に惚れ込み、アニメでの映画化を黒柳本人に直接オファーした。当初は黒柳に戸惑いがあったものの、イメージボードを手に何度も黒柳のもとを訪れ、説得を重ねた八鍬監督の熱意が届き「アニメであれば原作を愛するファンの方々も喜んでくれるかもしれない」と快諾。原作出版から40年以上もの月日を経て、奇跡の映画化が実現した。
制作するのは「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」シリーズをはじめとする国民的アニメ作品から、日本アカデミー賞にも輝いた映画『河童のクゥと夏休み』(07)や、熱狂的なファンを生み出したテレビシリーズ「PUI PUIモルカー」(21)など、いつの時代も人々の心に響くアニメ作品を届けてきたシンエイ動画。そしてトットちゃんなどのキャラクターを担当するのは、「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」シリーズのキャラクターデザインや原画を担当した実力派のアニメーター、金子志津だ。日本アニメ界のトップクリエイターたちが集結し、珠玉の名作を映画化していく。
トットちゃんの愉快な日常を通して見えてくる、日々のささやかな幸せ、個性の豊かさ、恩師からの教え、家族や友人への深い愛情という美しくもちょっぴり切ない世界が、実力派クリエイター陣の熱意によって、アニメとして蘇ることに胸が躍る。現在本編は2023年冬の公開に向けて制作中ということで、今後の情報解禁にも期待したい。