津田健次郎、審査員を務めた「TOHOシネマズ学生映画祭」でエール「ゴリゴリと戦い続けて」
今年で16回目を迎える「TOHOシネマズ学生映画祭」が23日、TOHOシネマズ日比谷にて開催された。映像制作に興味を持つ学生たちに活躍の場を提供し、映画、映像産業の将来を担う若き才能を発掘することを目的とした本映画祭は、有志の大学生が中心となって運営している。過去の受賞者には、『ペンギン・ハイウェイ』(18)の石田祐康、『とびだせ!ならせ! PUI PUI モルカー』(21)の見里朝希など現在活躍中のクリエイターの名前が多く並ぶ。
映画祭では、「U-18期待枠」「プロモーション部門」「ショートアニメーション部門」「ショートフィルム部門」に分けて合計21作品を上映された。結果発表では、ミスマガジン2021の受賞者で、映画『グリーンバレット』(22)で殺し屋役を演じた和泉芳怜がプレゼンターとして登壇し、賞状や副賞を授与した。
プロモーション部門では、観客投票も実施され、最も評価の高い作品に「観客賞」が贈られた。『いつも私たちの間にはPOP&COKE』で「観客賞」を受賞したB-proさんは制作を振り返り「制作費がなくて、工夫を凝らして作りました」とコメント。受賞は今後の制作のモチベーションになると笑顔で喜んだ。『DOCOOK』で「TOHOアニメーション賞」と「ショートアニメーション部門」でグランプリを受賞した羽部空海さんはコカ・コーラ1年分の副賞を2つゲット。「大切に飲みたいです」と微笑み、「なにかを伝えたいという気持ちよりも、楽しいそうだな、おいしそうだなと思ってもらいたい作品です」とアピールしていた。
『STRAY DOGS』で「ロボット賞」を受賞した齋藤兆さんはU-18部門の高校生。受賞コメントを求められると「一言ではなく、ラップで表現したいです」と得意のラップを披露し、場内をアツく盛り上げる場面もあった。「プロモーション部門」の準グランプリは吉高紫野さんの『ぽっぷあんどこーく』。締め切りの2週間前に制作に取り掛かったと明かした吉高さんは「形になって、結果になってよかったです!」とニッコリ。『KAWAII Po&Co GAME』で同部門グランプリを受賞したyoshidanielさんは「本当は今日、自分の作品だけを観に来たつもりだったのですが…」と前置きし、他の作品に触れることで「これまで経験したことのないものを得ることができました」と映画祭が特別な一日になったと話した。
「ショートアニメーション部門」の準グランプリ作品は池田楓太さんの『Sloth Story』。「人生でこんなに大きな賞をもらったのは初めて」と笑顔の池田さんは「この賞を大事にして制作を続けて行きたいです」と展望を口にした。「ショートフィルム部門」準グランプリは栗原章さんの『おとなりさんメモ』。「大学で上映した時よりも笑いが起きたのがうれしいです。何かを伝えたいというよりも、楽しんでもらいたいう思いで作りました」と作品に込めた思いに触れていた。『まる』で同部門グランプリを受賞した宮島遥夏さんは「こんなに大きいところでたくさんの方に観ていただいたことがすごくうれしいです」と微笑み、「手伝ってくれた仲間と一緒に受賞を喜びたいです」と感謝の気持ちを伝えていた。