光石研、12年ぶりの単独主演映画『逃げきれた夢』予告編&ポスタービジュアルが到着
光石研が12年ぶりの映画単独主演を飾る、二ノ宮隆太郎監督の興行デビュー作『逃げきれた夢』が6月9日(金)より公開される。このたび、本作より予告編とポスタービジュアルが解禁となった。
映画デビューから45年、日本の映画、ドラマ界を支える名優、光石が『あぜ道のダンディ』(11)以来12年ぶりに映画単独主演を務める本作。光石自身の地元でもある北九州を舞台に、人生のターニングポイントを迎えた中年男、末永周平の物語が展開する。物語のカギを握る周平の元教え子の平賀南には、総勢800人のオーディションから選ばれた北九州出身の吉本実憂が抜擢された。さらに、主人公の妻、彰子役に坂井真紀、娘の由真役に工藤遥、旧友の石田役に松重豊が出演する。
今回解禁となった予告編は北九州の定時制高校で教頭を務める末永周平が人生のターニングポイントに気付き、不安定な心を抱えながらもテキトーにこなしてきた「これまで」に区切りをつけ「これから」のために新たな一歩を進もうとする姿を切り取ったもの。映像は、末永が家族とコミュニケーションを取ろうと試みるも上手くいかず、なんだか情けなく見える姿から始まっており、一大決心として「学校辞めるわ、俺。」と告げるも妻も娘も無関心、空回る日々を過ごす末永の姿が映し出されていく。最後に瀬々敬久監督が本作に寄せた「描かれている世界は小さいけれど大きなものが伝わってくる。言葉にならない感動というものがあるとしたらこの映画に違いない。」というコメントで本映像は締められている。
あわせて解禁となったポスタービジュアルは、どこか不安げで心許ない表情で遠くを見る末永の姿を写したもの。「いやー参ったどうしようかね、これから」、「本当、人間期待したらいけんって、なんにでも。私、思うんですよ」、「ずっと恵まれとうのに……なんなんやろうな」といった、人生に悩みむ末永らしいセリフの数々が印象的に目を引くビジュアルとなっている。
可笑しさと胸に迫る切なさを併せ持った、どこか人間臭いリアルさを放つ末永という人物は劇中でどのような人生を歩んでいくのだろうか?本作の公開を楽しみに待ちたい。
文/鈴木レイヤ