フランシス・フォード・コッポラ監督とアダム・ドライバーがタッグ!『Megalopolis』がついに撮影終了
「ゴッドファーザー」シリーズや『地獄の黙示録』(79)などで知られる巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督の最新作『Megalopolis』の撮影が、3月末についに終了。新たに開設された作品の公式Instagramの投稿で明らかになった。
コッポラ監督が40年前から構想してきたという本作は、壊滅的な災害に見舞われたニューヨークを舞台に、建築家の男が都市をユートピアとして再建することを目指す物語。アダム・ドライバーが主演を務め、共演にはナタリー・エマニュエルやフォレスト・ウィテカー、ローレンス・フィッシュバーン、ジョン・ボイト、タリア・シャイア、シャイア・ラブーフ、ジェイソン・シュワルツマン、ダスティン・ホフマンといった錚々たる顔ぶれが名を連ねている。
巨額の製作費を捻出するため、コッポラ監督が自らの経営するワイナリーの一部を売却したことで大きな話題を集めていた本作の撮影は、昨年秋にアトランタでスタート。しかしその後、「マンダロリアン」などで用いられた最先端の視覚効果技術の導入によって撮影予算が膨れ上がったことや、視覚効果チームと美術チームのスタッフが大量に離脱したことなどが報じられ、制作続行が困難な状況にあるとも言われていた。
完璧主義で知られるコッポラ監督作品に制作トラブルはつきもの。『地獄の黙示録』では撮影スケジュールの大幅な遅延にキャスト陣のトラブルの数々、さらには編集作業に2年近い歳月が費やされ、製作費は大幅に増幅。未完成のままカンヌ国際映画祭でお披露目されながら最高賞のパルムドールを受賞するという逸話と共に、いまなお戦争映画の傑作として語り継がれている。
「Indiewire」の報道によれば、『Megalopolis』の製作費は結局1億ドル前後で落ち着く見込みとのこと。また、現時点では配給会社や公開時期も未定で、2024年内の劇場公開を予定しているとか。「ゴッドファーザー」からおよそ半世紀。4月7日に83歳の誕生日を迎えたコッポラ監督の積年の想いが結実した巨編はどのような仕上がりになるのか。続報を気長に待ちたい。
文/久保田 和馬