白石和彌プロデュース、生田斗真主演『渇水』給水制限の夏、人々の出会いを切り取った場面写真が解禁
人と人の絆をテーマに、人生への希望を見出すヒューマンドラマ映画『渇水』が6月2日(金)より公開となる。このたび、本作より、新たな場面写真が解禁となった。
1990年、第70回文學界新人賞を受賞し、第103回芥川賞候補となった河林満の「渇水」を原作とする本作。『凶悪』(13)、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)、「孤狼の血」シリーズ白石和彌が初プロデュースを務め、刊行から30年の時を経て、生の哀しみを鮮烈に描いた名作を映画化する。根岸吉太郎、高橋伴明、相米慎二らの監督作品で助監督としてキャリアを重ねた高橋正弥が監督を務めている。また、「土竜の唄」シリーズ、『彼らが本気で編むときは、』(17)、『湯道』(23)などの生田斗真が主演を務め、さらに門脇麦、磯村勇斗、尾野真千子ら実力派俳優が脇を固める。
今回解禁となった場面写真には、水道料金を滞納する家庭の水を日々停めて回る業務に就く水道局員の主人公、岩切俊作(生田)や、岩切を取り巻く登場人物たちが苦悩や葛藤を抱えながらも懸命に生きる様子が写されている。給水制限により休業となった空の市民プールを金網越しに見つめる幼い姉妹(山崎七海、柚穂)、母親から渡されたわずかな現金を水道代の足しにと差しだす場面、その真っすぐな瞳と規則の間で揺れ動く岩切など印象的な場面の数々が切り取られている。また、姉妹の母親である有希(門脇)、岩切の妻である和美(尾野)、岩切の同僚である木田拓次(磯村)らを移したものなどが解禁となっている。
厳しい現実を生きる登場人物たちに訪れた束の間の穏やかな時の流れも感じられる本作、関係性が希薄な現代社会に、本作はどのような絆を提示するのだろうか?岩切たちが葛藤の末にたどり着く結末をぜひ劇場で確かめたい。
文/鈴木レイヤ
※高橋正弥の「高」は「はしご高」が、山崎七海の「崎」は「たつさき」が正式表記