高橋一生、出来たてほやほやの『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は「奇妙で不思議で素敵」
映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(5月26日公開)の完成報告会見が25日、国立新美術館で実施され、高橋一生、飯豊まりえ、長尾謙杜(なにわ男子)、安藤政信、そして渡辺一貴監督が出席した。
シリーズ累計発行部数1億2千万部超を誇る荒木飛呂彦の大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれたスピンオフの映画化。相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を備えた人気漫画家の岸辺露伴が、フランスのルーヴル美術館を舞台にした難事件に挑む。
昨日完成したばかりという本作について高橋は「起承転結や物語のストーリーに一本の軸が入っている作品の流れとは一味も二味も違う。オムニバスのようでいてすべてが繋がっていて、ある意味新しいかもしれないが、どこか古き良き日本的なところも感じる。奇妙で不思議で素敵な物語。映画として自分の理想が随所に詰まっている」と手応え十分。さらに「普段は自分の作品を何度も観るようなことはないけれど、昨日初めて完成作を観たときは一定の距離感を持って作品を観られた気がする。それは卓越したスタッフワークと監督の演出手腕とキャストの皆さんが作り上げてくれた世界の中で自由に泳いでいられたから」とチームワークに感謝していた。
シリーズ史上最大の規模となるパリ&ルーヴル美術館でのロケを敢行したが、高橋は「現地スタッフやキャストからもこの作品を好いてくれている感覚が伝わって来て、テレビドラマ版のチームワークと変わりないくらいに馴染んでいた」と報告。現地エキストラがアドリブで『ジョジョの奇妙な冒険』的なセリフを発している姿にも感動し「みんなで愛を持って作品作りをされているのを感じて、幸福な気分になった」と喜んでいた。
一方、日本のみでの撮影となった長尾は休日を使って高橋の撮影現場を見学しに行ったそうだ。長尾は「一生さんが芝居をされるのを間近で見られて勉強になった」と喜ぶ一方で「私服で現場に行ったので一生さんに挨拶しても気づかれず、3回目くらいで『あ!長尾さんですか?』と気づかれた。スタッフさんと勘違いされました」と照れ笑い。これに高橋は「自分は周りが見えていない中年だったと思う…」と演技に集中しすぎたせいだと自虐交じりで弁解していた。
取材・文/石井隼人