『ムーラン・ルージュ』ミュージカル版が日本上陸!ゴージャスなそれぞれの世界観を紹介

映画ニュース

『ムーラン・ルージュ』ミュージカル版が日本上陸!ゴージャスなそれぞれの世界観を紹介

『ロミオ+ジュリエット』(96)や『華麗なるギャツビー』(13)、『エルヴィス』(22)など、常に煌びやかなビジュアルセンスで映画ファンを魅了してきたバズ・ラーマン監督の真骨頂が味わえる『ムーラン・ルージュ』(01)。同作をミュージカル化した「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」がこの夏、日本に初上陸。先日解禁された本公演のキャストビジュアルと共に、オリジナル映画版の世界観もおさらいしていきたい。

2019年にブロードウェイで初演された「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」
2019年にブロードウェイで初演された「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」Original Broadway cast of Moulin Rouge! The Musical. Photo by Matthew Murphy.

映画版は2大スターが共演!時代を超えた表現に彩られた斬新なミュージカル

“ムーラン・ルージュ”は、1889年にフランスのパリ、モンマルトル地区に開業する実在のナイトクラブ。“ムーラン・ルージュ”とは日本語で「赤い風車」を意味し、その名の通り建物の屋上にはシンボルとなる赤い風車が据えられている。フランス映画界の巨匠ジャン・ルノワール監督の『フレンチ・カンカン』(54)をはじめ、これまで様々な映画のなかに登場。現在も華やかでユニークなパフォーマンスは健在で、パリを代表する観光名所の一つとなっている。

バズ・ラーマン監督の美的センスがフルで発揮された映画版『ムーラン・ルージュ』
バズ・ラーマン監督の美的センスがフルで発揮された映画版『ムーラン・ルージュ』[c]Everett Collection/AFLO

そんな“ムーラン・ルージュ”を舞台に、ユアン・マクレガー演じる作家志望の青年クリスチャンと、ニコール・キッドマン演じる花形スターのサティーンの情熱的で悲しい愛を描いたのが、映画『ムーラン・ルージュ』。華やかな世界で運命に翻弄される2人の姿を、1899年という舞台設定にもかかわらずエルトン・ジョンの「Your Song」やマドンナの「Material Girl」など20世紀のポップミュージックを多数散りばめながら描き、公開当時大きな話題を集めた。

第54回カンヌ国際映画祭でオープニングを飾り、翌年発表された第59回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ミュージカル・コメディ部門)と主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)、作曲賞の3部門を受賞。第74回アカデミー賞では作品賞をはじめ8部門にノミネートされ、衣装デザイン賞と美術賞の2部門を受賞。全世界で興行収入1億8000万ドルを超えるヒットを記録し、いまなおラーマン監督の代表作として愛されている。

サティーン役のニコール・キッドマンはアカデミー賞主演女優賞にノミネート
サティーン役のニコール・キッドマンはアカデミー賞主演女優賞にノミネート[c]Everett Collection/AFLO


トニー賞を席巻!ミュージカル版は歌も踊りもパワーアップ

映画公開から20年近い歳月を経て誕生した「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」。演出を務めたのは、名作『ロッキー』(77)のミュージカル版を手掛けたり、アマゾン・オリジナル・シリーズ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」で製作総指揮を務めたアレックス・ティンバース。脚本は、『ラスト サムライ』(03)や「007」シリーズの脚本家であるジョン・ローガンが執筆。

21世紀のポップミュージックも織り込まれ、さらにパワーアップ
21世紀のポップミュージックも織り込まれ、さらにパワーアップOriginal Broadway cast of Moulin Rouge! The Musical. Photo by Matthew Murphy.

劇中では19世紀にオペレッタを創始したオッフェンバッハから、ローリング・ストーンズやエルトン・ジョン、マドンナをはじめとする20世紀のヒット曲。さらには21世紀の歌姫レディー・ガガまで、160年以上にわたるポピュラーミュージック約70曲が登場し、マッシュアップミュージカルとしての魅力が映画版よりもさらにパワーアップ。2019年7月にブロードウェイで初演を迎えると、トニー賞で13部門14ノミネートを獲得し、ミュージカル作品賞など10部門を受賞する激賞の嵐を巻き起こした。

作品情報へ