岩井俊二監督、無料配信中『花とアリス』の反響に「とても感激」!『キリエのうた』へ向けて「岩井俊二映画祭」が開催中
『スワロウテイル』(96)、『リリイ・シュシュのすべて』(01)の岩井俊二監督が、BiSHのアイナ・ジ・エンドを主演に迎えた最新作『キリエのうた』(10月13日公開)。本作の公開を記念して、現在YouTubeの公式チャンネルでは「岩井俊二映画祭」が実施中だ。
『キリエのうた』の公開日が決定した4月20日にスタートした当企画。同日から4月30日まで配信された松たか子の初主演映画『四月物語』(98)は、再生数47万回を記録。現在は、鈴木杏と蒼井優が共演し、公開から20年近くが経ったいまでも根強い人気を誇る『花とアリス』(04)が、5月7日(日)まで配信されている。
岩井監督が手掛けたショートフィルムから生まれた『花とアリス』は、親友同士の高校生ハナとアリス、そしてひょんなことがきっかけで記憶喪失になってしまったあこがれの先輩、宮本が繰り広げる奇妙な三角関係を描いた青春ストーリー。2015年には鈴木と蒼井、岩井監督が再結集し、前日譚を描いたアニメーション映画『花とアリス殺人事件』(15)が制作され話題を集めた。
岩井監督に、今回の映画祭が大きな反響を呼んでいることについてコメントを求めると、快く応じてくれた。
「新作『キリエのうた』が10月13日に公開されることになり、いまからその日が待ち遠しいです。とはいえだいぶ時間もありますし、その間、ウチのチャンネルで過去作品をご覧いただきながら、新作『キリエのうた』に期待と妄想を膨らませて貰えるとうれしく思っております。
キックオフは『四月物語』と『花とアリス』。いずれもこの季節に撮影した作品です。懐かしいです。視聴者さんからもご意見ご感想の他に作品を観た頃の思い出話が多数寄せられ、とても感激しております。こればかりはバックナンバーでしか味わえない醍醐味です。今後は皆さんと対話する機会も増やして行きながら、新作公開日まで過去作を一緒に楽しめればと思っております」と、新作公開に向け、ファンとの交流の場を増やしていくことに、意欲を語ってくれた。
さらに岩井監督は自身のSNSで「10月13日まで、こんなカタチで、“岩井俊二映画祭”を続けて行こうかと」とのツイートも。今後どんな作品が配信されていくのか。オンラインで誰でも鑑賞可能な「岩井俊二映画祭」で、唯一無二の岩井俊二の世界に浸りながら、最新作の公開を楽しみに待ちたい。
文/久保田 和馬