今度もガチ泣き必至!!『あの花』岡田磨里が描くオリジナル長編映画、彼女を突き動かした言葉とは?
脚本を手掛けた『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』などが若者の圧倒的支持を集め、本年に入ってからは『暗黒女子』『先生!』と実写映画にも進出、更には漫画原作や小説執筆などに活躍の場を広げている岡田麿里。
彼女が、来年2月24日公開のアニメ映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』で初監督を務めることになり、本日ティザービジュアルと特報映像が解禁された。
岡田磨里と言えば、舞台となった埼玉県秩父市が観光地化し、のちに映画化、実写ドラマ化された代表作『あの花』は言うに及ばず、それ以前に手掛けたTVアニメ『とらドラ!』や『放浪息子』、昨年の『キズナイーバー』などでも、思春期の青少年の繊細な心理を見事に切り取り、アニメファンにとどまらない多くの層から支持を集めてきた。
その岡田が今回、脚本のみならず監督を手掛けるに至ったのは、過去『true tears』『花咲くいろは』『凪のあすから』と3度のTVアニメでタッグを組み、彼女にとって盟友と言える、アニメ制作会社P.A.WORKS(ピーエーワークス)代表を務めるプロデューサー、堀川憲司氏の言葉がきっかけだった。
「今から五年前。P.A.WORKSで脚本を担当した作品のイベントがあり、その楽屋で堀川社長に、『岡田さんの100%をさらけだした作品をいつか見てみたい』と言われました。阿呆な私はその言葉を完全に真に受け、悶々と考えました。“作品で自分をさらけだすって、どういうことだろう?”」と、岡田はその言葉を振り返っている。
また、「アニメーション制作という多くの人がかかわる共同作業の世界で、堀川社長の言葉を実現しようとするなら、すべてのセクションに最初から最後まで関わるしかない。私は堀川社長に、監督をやらせてほしいとお願いしました。緊張しすぎて、口の中がからからになったのを覚えています」ともコメント。
堀川氏は、岡田の作家性を「深く不可解な人の内面をエンタテインメントとして書ける人」と評する。「監督という提案には驚きましたが、言葉を絞り出す岡田さんからは覚悟が伺えました。劇場作品であることを条件にOKしました」。
制作が進行している現場の士気は非常に高く、堀川氏も大きな手ごたえを感じているようだ。「完成予定日を考えるとプロデューサーとしては日々頭を抱えて、のた打ち回らずにはいられません。ちゃんと完成したら岡田監督には、ラインプロデューサー堀川の灰になった骨を拾って貰おうと思います」。
岡田は作品のテーマについてこう語る。「人と人とのふれあいが織りなす、出会いと別れの物語。誰もがいつかの自分を重ね合わせられるような、じんわりとした温かさのある作品を目指しています」。
キレイなだけでない、人間の傲慢さや醜さをも描き、キャラクターに真摯に向き合うことで長く心に残る作品を生み出してきた岡田磨里。監督という立場でどんな世界を見せてくれるのか、その挑戦に期待したい。『さよならの朝に約束の花をかざろう』は、2018年2月24日(土)公開。【MovieWalker】