久野遥子×山下敦弘がタッグ!アニメ映画『化け猫あんずちゃん』北米配給&世界展開が決定
アニメーション作家、イラストレーター、漫画家の久野遥子と山下敦弘がメガホンをとったアニメ映画『化け猫あんずちゃん』の北米配給権を、『未来のミライ』(18)など日本のアニメ作品をアカデミー賞長編アニメーション賞候補に導いてきたGKidsが獲得。また、GKidsとパリに拠点を置くCharadesが提携し世界展開が行なわれることも明らかになったと、「Variety」が独占で報じている。
日本を代表するアニメーション制作会社シンエイ動画と、フランスのMiyu Productionが共同制作を務め、「コミックボンボン」で連載されたいましろたかしの同名コミックをロトスコープ・アニメーションで映画化した本作。長生きをしていたらいつの間にか化け猫になっていたあんずちゃんと、僧侶である祖父の家に置き去りにされた11歳の少女カリンの出会いが描かれる。
これまでに制作した多種多様な映像作品で注目を集め、本作で長編監督デビューを飾る久野は、「この映画には妖怪や悪魔がたくさん出てきますが、撮影ではそれらをすべて人間が演じていました。だからこそ人間らしい甘さや奇抜さ、複雑な感情を、描かれた世界のなかに残したいと思いました。舞台は日本の田舎町ですが、日本とフランスの制作力を掛け合わせることで、日本人から見ても新鮮に思える世界を作りだすことができると確信しています」と力を込める。
また、GKidsのエリック・ベックマンは「脚本を読み、絵を一目見た瞬間から、この映画を世界に広めるために貢献する必要があると感じました。我々は久野遥子のアニメーションやシンエイ動画、Miyu Productionのクリエイティブな作品の大ファン。これまでもCharadesとはフランスと日本の複数のタイトルで協力してきましたので、すべてがぴったりとハマりました」とコメント。
現在開催中のアヌシー国際アニメーション映画祭で、制作進行中のプロジェクトを制作者自らが紹介する「Work in Progress」部門に出品された本作。現地時間の本日には、久野監督と共にシンエイ動画の近藤慶一プロデューサーが登壇する予定となっている。現時点での日本公開時期などは未定。続報に乞うご期待だ!
文/久保田 和馬