高橋文哉、声優初挑戦を果たした『ブラッククローバー』は「男の憧れが詰まっている作品」と興奮
週刊少年ジャンプで連載中の「ブラッククローバー」初の映画となる『ブラッククローバー 魔法帝の剣』(全国公開&Netflix世界独占配信中)の公開記念舞台挨拶が6月17日に新宿ピカデリーで開催され、梶原岳人(アスタ役)、島崎信長(ユノ役)、優木かな(ノエル役)、ゲスト声優の高橋文哉(ジェスター役)、飯豊まりえ(ミリー役)が登壇。声優に初挑戦した高橋が、本作に込めた想いを語った。
「ブラッククローバー」は、魔法が全ての世界を舞台に、生まれながらに魔法が使えない少年アスタが魔道士の頂点“魔法帝”を目指す、白熱の魔法バトルアクション。映画で描かれるのは、原作では明かされなかった魔法帝の物語。アスタがクローバー王国最大の危機に立ち向かう姿を描く。
梶原は「テレビシリーズを3年半やってきた」と切りだし、「僕の初めての主演作でもあり、すごく思い入れの強い作品でもあります。映画で僕の声を聴けるということは、夢の一つでもあったので、この日を迎えられて興奮しています」と感無量の面持ち。優木は「テレビアニメシリーズが長く続いていて、『もうすぐ最終回だね。終わっちゃうんだね』と話していた時に、映画化するというお話を聞きました。またみんなで集まれるんだ、『ブラクロ』の演技ができるんだと、次の楽しみをいただいたようでした」と述懐しながら、「私も初めての映画のアフレコだったんですが、夢の一つでだったのですごく楽しかったです」とこちらも夢が叶った瞬間だと話す。劇中では、原作にはない4人の“魔法帝”が登場する。島崎は「“魔法帝”のメンバーが強い!相対する相手が強いと、僕たち魔法騎士団も輝く。高め合ってよりよいものになっている」と内容に惚れ惚れとしていた。
映画オリジナルキャラクターのジェスター・ガランドロス役として、声優初挑戦を果たした高橋は、「お話をいただいた時は、本当にうれしくて。こんなにすばらしい作品で“魔法帝”という役をやらせていただけることも光栄だし、恐縮だな思いました」と回想。「“魔法帝”の説得力を出せるのかという不安から始まり、現場では世界観に入り込むことができました」とアフレコを振り返り、「普段やらせていただいているお芝居とは違う、楽しいお芝居の色を知れたなと思います」と充実感をにじませた。さらに普段のお芝居とは「なにもかも違う」と飯豊と顔を見合わせながら、「普段は全身を使っているけれど、声でキャラクターを考える難しさ、楽しさも知りました。本作で声優に初挑戦させていただいて本当によかった」としみじみと語っていた。
同じく映画オリジナルキャラクターのミリー・マクスウェルを演じたのが、飯豊だ。飯豊は「すごくかっこいい、頼もしい役をいただけた。『やった!』と思いました」とオファーが舞い込んだ時の印象を吐露。「監督から『ちょっと大人っぽい感じでお願いします』とご指示をいただいたので、そこを意識しました」と役作りのこだわりを口にしながら、「期待しています。ご縁があって、またミリーがどこかでスッと出てこられたらいいなと、気合いも入れながらやらせていただきました」とこの先の展開にも期待していた。
高橋と飯豊は、本作の王道魔法バトルアクションに魅了されたと口をそろえた。高橋は「僕も男の子なので、『こういうのが好きだ!』と思いました。少年漫画、少年ジャンプのど真ん中にあるべき作品。魔法ってかっこいいなと思います。原作を読んで、男の憧れが詰まっている作品だなと思いました」と熱っぽく語る。レギュラー声優陣と、ゲスト声優の2人は、実はこの日が初対面だったという。梶原は「安直な感想になってしまうんですが、美しい!」と高橋と飯豊の放つオーラにうっとり。「ため息が出るような美しさだなと思いました。でもお話ししてみたら気さくにお話してくださって、同じ人間なんだなと感じました」と素直に語り、周囲の笑いを誘っていた。
また原作者である田畠裕基からメッセージが届く場面もあった。「各キャラの声が、叫びが、魂に響いて感動しました。少年のころの僕に観せてやりたい」と完成作を絶賛する言葉がつづられていたが、「一度対談させていただいたことがある」とう高橋は、「(田畠は)熱量、愛のすごい方。僕がジェスターを体現して、劇場で観ていただいて、しっかりと(物語を)届けられたと思うとうれしく思います。すばらしい環境でお芝居をやらせてもらった」と改めて感謝していた。
取材・文/成田おり枝