山下智久、新木優子と『SEE HEAR LOVE』のポスター再現！“ファンサ”たっぷりな韓国記者会見を現地レポート

山下智久と新木優子が出演する映画『SEE HEAR LOVE　見えなくても聞こえなくても愛してる』(Prime Videoにて独占配信中)のアジア地域を巡るプロモーションツアーがスタート。6月22日にツアーの最初の地である韓国・ソウル市内で記者会見が行われた。会見に参加したMOVIE WALKER PRESSが、現地の模様をお届けする。

『私の頭の中の消しゴム』(04)のイ・ジェハン監督が人気ウェブ漫画を映画化した本作。次第に目が見えなくなる病を患った漫画家の真治(山下)と、それを支える生まれつき聴覚障害を持つ女性、響(新木)のせつなくも温かな愛を描くラブストーリーだ。会場には数々の韓国メディアが集まり、たくさんのフラッシュを浴びた山下と新木。

山下は「韓国の原作、監督、スタッフと一緒に作品をつくることができてとても光栄に思っています」と挨拶。「本作はただのラブストーリーではなく、真治は目が見えなくなってしまい、響は耳が聞こえない。その2人がどのように愛を育んでいくのかが一番の見どころ。2人を取り巻く人間たちもとても魅力的ですし、情熱を届けられるような映画になっていると思います」と本作を紹介。新木も「この作品を通して、誰かを想う気持ちが、どれほど人の潜在能力を引き出せるのかを学びました」と特別なラブストーリーになっていると語った。

韓国と日本のスタッフ、キャストが集い、言葉の壁を超えた作品づくりに挑んだ。山下は、「韓国のスタッフの皆さんは、現場で僕らを励ましてくれた」とチームに感謝。「寝る時間もないくらい大変な撮影だったんですが、毎日新しい日本語を覚えてきてくれて、僕らを笑顔にしてくれました。いい作品にするために、すべての力を注いでくれた。皆さんと仕事ができて、作品をつくることができて、僕も光栄に思っています」とすばらしい関係性を育んだという。新木も「作品をつくることへの情熱は、日本も韓国も変わらない。同じ志でひとつの作品をつくろうという気持ちが、すごく伝わってきた。一体感が生まれていた」とものづくりの醍醐味をたっぷりと味わったという。

さらに「新しい発見が毎日ある現場」と振り返った山下は、「皆さんと同じ空間で、温かいケータリングでご飯を食べられたことが、思い出に残っています」と笑顔を見せた。すると新木も「韓国のスタッフさんは3か月、この作品のために日本に滞在してくださった。(韓国スタッフが)『日本のラーメンが食べたい』と言っていたのを聞いた山下さんが、ラーメンを差し入れてくださった。皆さんが『おいしい、おいしい』と食べていたのが印象的。みんなが頑張れるパワーになった」と山下の気遣いが、現場の力になっていたと回想した。すると山下は「新木さんも、でっかいキムチを差し入れしてくれたよね」とにっこり。新木は「少しでも韓国を感じてほしくて」と照れ笑いをのぞかせていた。

『私の頭の中の消しゴム』も大好きだったという山下。「監督といろいろと現場で話し合った。たとえば機材トラブルが起きて撮影ができなくなったとしても、それをプラスに変えて、逆転の発想でさらによくしてしまうような状況があった。発想力のすごさに感動を覚えた」とイ・ジェハン監督の力量に惚れ惚れ。監督の演出で印象に残っているのは「真治の手の動き」だと続け、「『目が見えない状況で、手を前に伸ばすという仕草は、彼の命であって、生きる強さだ』と言ってくださったのが、印象に残っている。僕は指先まで、彼として命をこめることができたような気がしています」と繊細な表現にも挑めたと充実感をにじませた。

韓国を皮切りに、これから6月28日(水)にかけて、香港、台湾、タイとアジア地域を巡り舞台挨拶を行う。山下は「日本のスタッフ、韓国のスタッフ、キャストの皆さん、命をかけて情熱を込めた」と胸を張り、「この作品には、人間が持っているコアな部分、中の中に入っている愛を表現することを意識してつくりました。世界中の皆さんに届けられるような作品になればいいなと願っています。皆さんにこの作品を育てていただければ幸せです」と願いを込めた。写真撮影の時間には、「(会見場の背後に貼ってある)本作のポスターと同じポーズをして」「指ハートをして」「二人でハートを作って」など次々とポーズについてリクエストがあがったが、山下と新木はサービス精神たっぷりに応じて、記者陣も大盛り上がり。笑顔いっぱいの会見となった。

取材・文/成田おり枝