イ・ソンミン&ナム・ジュヒョク初共演『復讐の記憶』2人の関係性が垣間見える予告編&場面写真
『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』(18)で大鐘賞映画祭、主演男優賞を受賞したイ・ソンミンと『ジョゼと虎と魚たち』(20)のナム・ジュヒョクが初共演する『復讐の記憶』(9月1日公開)。本作の予告編と場面写真10点が解禁となった。
本作は認知症となって記憶が長く続かないながらも家族を死に追いやった裏切り者への復讐を誓う老人ピルジュ(ソンミン)と、なにも知らないまま運転手となった同僚の青年、インギュ(ジュヒョク)を描いた異色の復讐劇。ソンミンは特殊メイクで80代の高齢者になりきって熱演を見せ、ジュヒョクはピルジュの復讐計画に翻弄されていく青年インギュを多彩な感情表現で力演。監督は『華麗なるリベンジ』(15)のイ・イルヒョンが務め、企画、製作、脚本を務める『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』のユン・ジョンビンとともに脚本も担当している。
このたび公開された予告編は、事故を起こした赤いポルシェの横でピルジュが頭から血を流しながら立ち尽くし、「手に着いた血…拳銃1丁…」、「私はなぜここにいるんだ?」と語る場面から始まる。ピルジュが赤いポルシェをレンタルし、同僚のインギュは運転手を頼まれて高級車に喜ぶが、実はピルジュは脳腫瘍によるアルツハイマー病を患っており、60年前の日本統治時代に理不尽な形で亡くした家族の復讐を計画していた。自分と自分の家族を破滅させた者たちへの復讐を止めないピルジュと、彼に戸惑いながらも制止するために同行するインギュの姿から目が離せない予告編となっている。
あわせて解禁となった場面写真は、ピルジュが長年の復讐計画を実行に移す様子や思いがけず同行することになったインギュの戸惑う表情などがあるなか、バイト先での2人の楽しそうな場面もあり、祖父と孫ほど歳の離れた彼らの関係性も垣間見られる。
「ある男の記憶についての物語であり、人間の人生にスポットを当てた作品」とイルヒョン監督が語る、単なる復讐劇とは異なる本作に期待が高まる。
文/入江奈々