マイケル・キートン版バットスーツの秘密が判明!『ザ・フラッシュ』プレミアム配信スタート
バットマン、スーパーマン、ジョーカーなど全てのDC映画、TVシリーズ、アニメーション、ゲームを一貫した世界観で再構築し直すDCユニバース構想の序章に位置づけられる『ザ・フラッシュ』が、7月28日(金)から早くもプレミア配信スタート。本作で造形美術監督を務めたピエール・ボハナのインタビューが到着した。
スピードを武器に"時間"も"世界"も超える地上最速ヒーロー、フラッシュ(エズラ・ミラー)が過去を改変してしまったことで"現在”滅亡の危機を招いてしまう。彼は改変した世界の自分や、元の世界とは別人となったバットマン(マイケル・キートン)、スーパーガール(サッシャ・カジェ)と共に、人類滅亡の阻止に立ち上がる。トム・クルーズ、スティーヴン・キング、ジェームズ・ガンらが絶賛したタイムループ・アドベンチャーで、ボハナはフラッシュスーツやバットスーツなどのデザイン監修や小道具の製作に携わってる。
ボハナが注目してほしいポイントとして挙げたのは、やはりフラッシュスーツ。「現場ではバットフラッシュと呼んでいたんですが、バットスーツをDIYして作るフラッシュスーツはかなり楽しかった!ダークフラッシュのスーツも楽しかったですよ。あれも僕らの手で作ったものですが、きちんと物語性のあるスーツで、パフォーマンス的にも満足しています。ほかにもいろいろありますが、小道具的にはバットウィングの内装。チームみんなで楽しく作業しました(笑)」と語る。
フラッシュのコスチュームについては、「歴史を辿れば、『ジャスティス・リーグ』(17)でのフラッシュスーツはほとんど手作りです。それに対して、今回のフラッシュスーツは、ウェイン・インダストリーズが製造しています。だから、その辺のエンジニアリング=工業的な複雑さを表現したいと考えました。 また、フラッシュ自身のなかにあるすべてのエネルギーに対し、スーツがどのように対応、反応するのか、というようなことを考慮したし、弾力性も感じさせたかった。これだけ高速で移動するのだから、摩擦などのことを考えると当然、普通の生地は使えないですよね。 今回の、多層構造で、機敏に動けるスーツの外装は、そういったアイデアを視覚的に表現したものなんです」と説明する。
最後に明かしてくれたのは、約30年ぶりにバットマン役に復帰したマイケル・キートンとのエピソード。「(彼が装着する)バットカウルのフィッティングをしていた時におもしろいことがあって。 僕らはマイケル(・キートン)がちょっとでも首を動かせるように今回はかなり努力し、頑張っていたんです。というのも、彼の初期のスーツでは、明らかに首が完全に固定されていましたからね。横を向くにも体ごととか、肩を回さなければいけなかった。 だから、最初の正式なフィッティングの時に、マイケルにカウルを被せながら『今回はかなり動かせるようにしました』って話をしたんです。 そうしたら、『それは不要だな。うん、動かせない方がいい。ロボットみたいに固定された首じゃないと。あれが、僕が演じるバットマンのパフォーマンスだからね』って言われたんです。なので僕は『ああそうなんですね』って(笑)。もちろん与えられた条件下で見事に演技をしてくれましたが、オリジナルのスーツでの制限が彼の演技をそこまで助けていたというのは興味深いですよね」と秘話を明らかにした。
劇場でリピート鑑賞した人も見逃してしまった人も、ぜひ『ザ・フラッシュ』をプレミアム配信で楽しんでみてほしい。
文/サードアイ