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世界一カルトなリンチ親娘による「羅生門」が日本上陸

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世界一カルトなリンチ親娘による「羅生門」が日本上陸

「ツイン・ピークス」や『マルホランド・ドライブ』(01)などで知られる鬼才デビッド・リンチの娘で、24歳の時に『ボクシング・ヘレナ』(93)で監督デビューを果たしたジェニファー・リンチ。彼女の14年ぶりとなる監督作『サベイランス』(2010年1月公開)は、まるで黒澤明監督のあの名作を彷彿とさせるような1本に仕上がっている。

ストーリーは、アルゼンチン北部に位置するサンタ・フェの田舎町で、猟奇的な無差別殺人事件が発生。捜査に乗り出したFBIによって、殺人現場に居合わせた3人の生存者たちが保護され取り調べを受けることに。彼らの取り調べは奇妙にも監視されながら進められるが、3人の証言はそれぞれ微妙に食い違ってゆく。果たして誰が嘘をついているのか?といった展開だ。

殺人事件に居合わせた3人の証言が食い違っていくさまをフラッシュバック映像でつなぎ合わせていく構成は、巨匠・黒澤明の名作『羅生門』(50)のよう。そこに父デビッド譲りの残酷な描写や悪夢のような世界観を加え、不条理な“リンチ流”にアレンジしている。

デビッド・リンチ製作総指揮×ジェニファー・リンチ監督という、世界一カルトな親子によるリンチ流『羅生門』。本作の不条理ワールドに、あなたは付いて来られるだろうか?【トライワークス】

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