マーゴット・ロビーが語る、『バービー』の舞台裏で感じた”責任”
世界でもっとも有名なファッションドールであるバービーの物語を実写映画化した『バービー』が公開中だ。本作でタイトルロールを演じたのが、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(20)などのマーゴット・ロビーだ。主演だけではなく、製作も兼任したロビーが、本作にかけた想いをたっぷり語った。
本作は、バービーと恋人のケンが主人公のドリームファンタジー。すべてが完璧で夢のような毎日が続く世界「バービーランド」で人生最高の日々を送っていたバービーたちだが、ある日、2人はその完璧とは大きくかけ離れた人間の世界に迷い込んでしまう。ロビーはスタイリッシュなファッションと明るいキャラクターで、多くの女性を虜にしてきたバービー役を好演し、ケン役は『ラ・ラ・ランド』(16)のライアン・ゴズリングが演じた。監督は『レディ・バード』(18)でアカデミー監督賞や脚本賞にノミネートされたグレタ・ガーウィグが務め、歌やダンスを織り交ぜた本作で、観客を夢のようなバービーランドの世界へと誘う。
「バービーランドはエデンの園みたい」
――本作の制作にも携わっており、いかがでしたか?
「世界中の誰もが知っているバービーは、あまりにも大きな存在であり、多くの人々がたくさんの思い出とともにバービーにつながりを感じています。だからこの機会にバービーの映画を作れたことは、すばらしい経験でしたし、誰も思いつかないような意外で巧みな方法で取り組めば、格別な作品を作り出せると思っていました。グレタも同意してくれると思いますが、この映画を作ることに怖気づいてしまいそうになったこともありました。観客は、良くも悪くもバービーに対する想いや印象といった先入観をもっているだろうから、私たちが映画を作ることは責任重大だということも分かっていたんです。とてつもなく大きな挑戦だったけれど、私たちは全力を挙げて制作に臨みました」
――ライアン・ゴズリングと共演した感想を聞かせてください。
「この役はライアンしか考えていなかったです。ケンを演じられる俳優はほかにもたくさんいると思うかもしれないけど、そうではないです。ライアンはケン役に必要な要素をすべて満たしていました。ドラマチックな役も演じられる才能豊かな俳優で、すばらしいセンスの持ち主です。ロマンチックな演技もコメディもできますし、もちろん、ケンにそっくりでとてもハンサムです」
――バービーランドの印象はいかがでしたか?
「いたってシンプルです。車があって家があって、ケンがいる。それが“バービーランド”という世界の醍醐味です。男性が仕切っている現実の世界とある意味、表裏を成しています。バービーランドでは、女性たち、つまりバービーたちが世界を回しています。バービーたちは全員がお互いに顔を合わせることができるし、すべてのバービーはそれぞれ自分のドリームハウスを持っています。ドリームハウスには壁がないから、朝、目覚めた時、お互いに手を振り合って顔を合わせます。バービーたちは壁がないことを気に入っているし、恥ずかしいという気持ちもありません。人間が服を着なくてはと思うようになる前のエデンの園みたいです。それが、バービーランドで目覚めるということ。もちろん、服は着ているし、みんながとてもおしゃれなんです!」