ナミ=エミリー・ラッドが語る、実写版「ONE PIECE」との運命的なめぐりあわせ「原作ファンとして、皆さんの期待に応えることを約束します」
尾田栄一郎の世界的人気コミックを実写ドラマ化したNetflixシリーズ「ONE PIECE」。8月31日に全世界で配信がスタートするや世界各国で視聴数No. 1を叩きだすなど話題が尽きないなか、MOVIE WALKER PRESSでは“麦わらの一味”を演じたキャストたち5人のインタビューをお届け。第3回は、ナミ役を演じたエミリー・ラッドだ!
1993年生まれのラッドが俳優としてのキャリアをスタートさせたのは2013年ごろ。テレビ作品や短編映画、MVなどでキャリアを積み、「フィアー・ストリート」シリーズの第2作『フィアー・ストリート Part2:1978』(Netflixにて配信中)にメインキャストとして出演。その後、アル・パチーノ出演のドラマシリーズ「ナチ・ハンターズ」(Prime Videoにて配信中)のシーズン2ではローガン・ラーマン演じる主人公のフィアンセ役としてレギュラー出演。ほかにも『ムーンショット』(22)などが、現在日本で鑑賞可能なラッドの出演作だ。
「『ONE PIECE』は私のお気に入りの漫画で、特にナミにはずっと憧れていました」と明かすラッド。「髪を赤く染めてナミとそっくりの髪型にしてみたり、宙返りしたりバク宙したりしている動画をSNSに投稿したりして、みんなが私のことをナミみたいと思ってくれることを願ってできるだけのことをやってきました」と、本作に関わるよりもずっと前からナミを目指していたという。
ほかのキャスト同様、オーディションを勝ち抜いてナミ役に抜擢されたラッド。「役に決まった時は信じられないくらい最高の気分でした」と振り返る彼女は、「実はオーディションの1か月前に、別の作品でどうしてもやってみたい役があったんです。とても気に入っていて、どうしてもやりたかったのですが結局別の人に決まってしまってすごく落ち込みました。でももしその役を引き受けていたら、ナミ役を見送らなければならなかったと気づいて、まるで神様が私に『あなたの役目はこっち』と語りかけてくれたようにも感じています」。
まさに運命に導かれるようにして、夢にまで見たナミ役とめぐりあったラッド。彼女の「ONE PIECE」愛あふれる語りは止まらない。「今回実写化された“東の海編”で、私を含めて『ONE PIECE』ファンの皆さんがこの作品の本質を理解した場面が、シーズン終盤のナミとルフィの場面。ナミが弱さをさらけ出すあのシーンです」と、自身が「ONE PIECE」に心打たれた瞬間を挙げる。
「それまでのナミは他人に頼らない自立した人間でした。なんでも自分でこなしたがる彼女が、長い年月のなかで初めて、もしかしたら唯一、人に助けを求めたのがあの瞬間でした。あの場面で、彼らが仲間であり家族だということがわかる。あれこそがこの作品の本質です。愛と家族、互いに支え合うこと、そして自分の夢を追いかけること。“麦わらの一味”には、暗闇のどん底にいる時に『そばにいるよ』と言ってくれる仲間がいるんです。あのシーンは本当に特別で、思い出すたびに涙ぐんでしまいます」。
そして「アニメファンとして、また原作ファンとして、同じファンの皆さんの応援を得たことにとても感動しています。実写化すること自体が不安なのは理解しています。でも皆さんは私たちを信じてくれた。その期待に応えることを約束します」と、ファンの立場から呼びかけるラッドは、本作を一言で「ONE PIECEの魂が詰まった作品」と表現する。
世界的な大旋風を巻き起こし、はやくも続編となるシーズン2の制作が決定した実写版「ONE PIECE」。「ONE PIECE」へのとめどない愛を持ったキャスト陣が見せる熱のこもったドラマとアクションを、Netflixで一気に堪能しよう!
文/久保田 和馬