『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』デ・ニーロ史上“最恐”キャラをスコセッシ&ディカプリオが語る!

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『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』デ・ニーロ史上“最恐”キャラをスコセッシ&ディカプリオが語る!

巨匠マーティン・スコセッシが監督を務め、主演にレオナルド・ディカプリオ、共演にロバート・デ・ニーロを迎えた10月20日(金)公開の最新作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』から、スコセッシとディカプリオがデ・ニーロ史上“最恐”ともいえるキャラクター、ウィリアム・“キング”・ヘイルの極悪ぶりを語った特別映像が到着。デ・ニーロ扮するヘイルの姿を収めた場面写真も解禁された。

【写真を見る】ロバート・デ・ニーロが劇中で演じるのは、先住民を巧みに操り財産を奪い取ろうとするウィリアム・“キング”・ヘイル
【写真を見る】ロバート・デ・ニーロが劇中で演じるのは、先住民を巧みに操り財産を奪い取ろうとするウィリアム・“キング”・ヘイル画像提供 Apple/映像提供 Apple

本作は、デイヴィッド・グランの同名小説を原作とした真実の愛と残酷な裏切りが交錯するサスペンス。1920年代のアメリカ、オクラホマ州で、先住民族のオセージ族は石油の発掘によって一夜にして世界でも有数の富を手に入れる。白人たちはすぐさまその財産に目をつけ、オセージ族を巧みに操り、脅し、奪える限りの財産を強奪し、やがて殺人に手を染めていく…。実際に起きた連続殺人事件を、アーネスト・バークハート(ディカプリオ)とオセージ族のモリー・カイル(リリー・グラッドストーン)の夫婦の愛を通して描いていく。

そんなアーネストとモリーの夫婦を利用しようと企むのが、デ・ニーロ演じるウィリアム・“キング”・ヘイルだ。今回解禁された特別映像では、スコセッシやディカプリオらがヘイルという“悪”について語っている。スコセッシはヘイルについて「ウィリアム・”キング”・ヘイルは並外れた人物。表の顔は優しいが残忍さを隠し持つ」とコメント。アーネストをオセージ族の町に迎え入れたヘイルは、すでにオセージ族の人々との関係性を築いていた。アーネストと結婚することになるモリーともすでに家族ぐるみで交流があり、ヘイルは事あるごとにモリーの母や姉妹らの病気や生活を心配するなど、人々からの信頼を得ていた。しかし、アーネストとモリーが結婚すると、ヘイルのもう一つの顔が見え始める。映像では、ディカプリオがヘイルという人物について話していて「実際、ヘイルは悪の典型だった」と指摘。「彼はオセージの富と領土を奪い取ろうとする。彼らを利用し操る」とヘイルの表の顔に隠された恐ろしい企みについて語っている。

コメントのなかでスコセッシは、2つの顔を持つヘイルについて「とても複雑。彼はまるで預言者。彼ら(白人)の時代が来たと信じている。『彼ら(オセージ族)を助けよう。ゆっくりと死に向かわせよう。楽にそうさせてやろう。文明は行き来するものだ』と話す。映像にはヘイルの「オセージはこの世で最も素晴らしい人々だ」というセリフがあるが、「肝心なのは、ヘイルは彼らのことが確かに好きだったということ」と語るスコセッシ。スコセッシが知るところでは、実際のヘイルの葬式には数名のオセージ族が参列しているそうで「だから、悪役とヒーローという単純な話ではない」と2つの顔を持つヘイルの複雑な人間性を語っている。

ヘイルを演じるデ・ニーロといえば、アカデミー賞助演男優賞を受賞した『ゴッドファーザー PART II』(74)などの“悪役”を思い浮かべる人も多いかもしれない。一方で『マイ・インターン』(15)や『ダーティ・グランパ』(16)などの作品で演じた穏やかでユーモアのある役柄を連想する人もいるはず。そんなデ・ニーロが、本作ではオセージ族から全てを奪おうとする男を演じていて、善良な笑顔から途端に切り替わる彼の演技からは“真の極悪人の恐ろしさ”が伝わってくる。

また、特別映像とあわせてデ・ニーロ演じるヘイルの姿を収めた場面写真も解禁。ヘイルとアーネスト、そしてモリーが笑顔で並ぶ3ショットに加えて、劇中の緊張感みなぎるシーンを切り取った写真も複数公開されている。


近年のスコセッシ作品に欠かせないディカプリオと、数々の傑作をスコセッシとともに作り上げてきたデ・ニーロが長編映画としては初タッグを組むことになった本作。特別映像を観ながら、間近に迫った劇場公開に備えよう!

文/スズキヒロシ

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