『愛にイナズマ』の窪田正孝×池松壮亮×若葉竜也が語る!「これからを生きる自分たち自身についての映画」 - 3ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『愛にイナズマ』の窪田正孝×池松壮亮×若葉竜也が語る!「これからを生きる自分たち自身についての映画」

インタビュー

『愛にイナズマ』の窪田正孝×池松壮亮×若葉竜也が語る!「これからを生きる自分たち自身についての映画」

「小さな前進はありますが、変化というよりもまだ地続きにあるという感じがあります」(池松)

ーーコロナ禍ではエンタテインメントの世界や役者という仕事への向き合い方、考え方などを訊かれる場面も多かったと思いますが、本作の舞台はアフターコロナです。コロナ禍を経てアフターコロナに入ってきたいま、みなさんの思いや考え方に変化はありましたか?

若葉「コロナ禍でいろいろな質問をされるなかで、(本作は)立ち返るキーポイントになったけれど、答えは出ないままでした。出していないというのが正しいかもしれません。本当にアフターなのかもわからないし、アフターにしてしまっただけなのかもしれないし。でも、エンタテインメントについて考える一つのきっかけになった気はします。ただ、めちゃめちゃコロナ禍を関連づけて考えたかというと、僕はそうではないかもしれないです」

窪田「コロナという強制的にみんなが立ち止まった時間が生まれた際に、いままで仕事を中心に置いてきた自分にとって、現場の空間にいられることはすごく心地よかったけれど、いまは妻がいることもあり、仕事じゃない空間でどう生きていくのかを考える機会にもなりました。自然に触れたり、仕事以外の人に会ったりする時間が、芝居の世界に戻りたくなる気持ちにさせてくれたり、すごくどこかで繋がっている気がして。だからこそ、仕事とそれ以外への比重の置き方が変わったような気がしています」

花子の兄、折村誠一役の池松壮亮
花子の兄、折村誠一役の池松壮亮撮影/湯浅 亨

池松「小さな前進はありますが、変化というよりもまだ地続きにあるという感じがあります。コロナ禍によってこれまで蓋をしていた問題が表面化して、エンタテインメントに対しても様々な意見が出ました。『ダメだった、もう終わっているよ』と言われたようなものだと思いますが、課題が表面化したこれから、あの時更地だったとしたらこれからどう開拓していけるのか、まだまだその最中だと思いますし、なによりも開拓を続けていくこと、根気よく続けていく先にいずれ変化がやってくると思っています」

ーーお三方の年齢が近いということと、本作で描かれる家族というテーマにちなみ、もし3人兄弟になるとしたら、それぞれどのポジションになると思いますか?

池松「ご兄弟は?」

若葉「僕、三男です!」

窪田「僕も三男」

池松「僕は姉のいる長男です」

窪田「(池松さんが)長男だね、じゃあ」


【写真を見る】年齢の近い窪田、池松、若葉が、撮影時の思い出やお互いの印象を振り返る
【写真を見る】年齢の近い窪田、池松、若葉が、撮影時の思い出やお互いの印象を振り返る撮影/湯浅 亨

池松「でもなんか2人ともお兄ちゃんっぽい感じもある。しっかりしているし、場を引っ張っていく力があるし。2人に共通しているのは、誰かの一歩後ろにあえて自分から回ってフォローすることも上手なところ。そうなると次男っぽいのかな2人とも。まあいい加減だけど、年齢順でいいんじゃない(笑)?」

窪田「いまの池松さんの話に説得力があったので、やっぱり長男じゃないかなあ」

若葉「この2人のやりとりを見て、どっちが長男でもいいなと思っている僕は三男なんでしょうね」

窪田・池松「あははは」

若葉「本当にどっちも長男っぽい。役としても今回は池松くんについていこうという思いがあったので。石井組の経験も豊富な池松くんの立ち居振る舞いはずっと見ていました。石井組という場所ではお兄ちゃんだと思っています!」

窪田「僕も同感です!」

取材・文/タナカシノブ

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