3つの『美女と野獣』ワールドの魔法にかけられて…それぞれの魅力を分析してみた!
今年4月に劇場公開された映画『美女と野獣』。「ハリー・ポッター」シリーズでヒロインを演じたエマ・ワトソンを主演に迎え、ディズニーの名作アニメを忠実に実写化した事が話題を呼び、数十回観たというリピーターが続出するなどブームを巻き起こして国内興行収入120億円突破を果たした。これは今年公開した映画の中でも1位の大ヒットとなっており、10月4日(水)に発売が予定されているMovieNEXにも予約が殺到しているという。
『美女と野獣』がここまでのヒットとなった理由の一つには、CMなどでも大きく取り上げられた日本語吹替版の高い評判が挙げられるだろう。
主人公ベルを演じたのは、ミュージカル「レ・ミゼラブル」でエポニーヌ役を演じた昆夏美だ。昆のエポニーヌ役は非常に評価が高く、2013年の初出演以来、先月まで行われていた再演まで、実に5年間にわたって同役を演じ続けている。今後も出演作が目白押しとなっているほか、その高い歌唱力を武器に、歌手としても活躍の場を広げている。
もう一人の主役である野獣の声優を担当したのは、今やお茶の間でもお馴染みとなったミュージカル界の貴公子、山崎育三郎だ。山崎は、多忙な舞台出演の合間を縫って映像作品にも進出しており、今年は実に4本の連続ドラマに出演する多忙ぶりだ。
そんな、ミュージカル界を背負って立つ若き2人を支える共演陣には、村井國夫、藤井隆、小倉久寛、岩崎宏美、島田歌穂、戸田恵子といった実力派がズラリ。この豪華キャストによって、英語版にひけを取らない日本語吹替版が誕生したのだ。
主役の2人は『美女と野獣』劇場公開時には、プロモーションの一環として、イベントやテレビで本作を代表する楽曲「美女と野獣」のデュエットを披露していたが、公開から3か月以上が経過した本日、フジテレビ系列にて放送される音楽特番「FNSうたの夏まつり アニバーサリーSP」(本日19時~放送予定)で、久々となるデュエットを披露することとなった。
今回の番組では、本作の名場面の一つであるボールルームでのダンスシーンさながらの煌びやかなセットにてデュエットが実現するといい『美女と野獣』ファンは必見と言えそうだ。実写版で新たに追加された野獣のソロ曲「ひそかな夢」も、山崎によるパフォーマンスが予定されており、名場面を是非この機会にもう一度味わってほしい。
昆は、今回の出演に関して「私たちが歌うのは2人の本当にあたたかいシーンなので、役になりきって歌いたいと思います」とコメント。山崎が「この楽曲はこれまで何度も2人で歌ってきていますが、今回もベルを持ち上げて回るプリンセスリフトを披露します」と発言すると、昆も「回されます!」と応え、息の合ったコンビぶりを見せた。ミュージカルで活躍するこの2人ならではのハーモニーを魅せる歌や、ダンスの再現度に注目だ。
また、先日公開された実写版とアニメ版の比較映像では、1991年に作られたアニメ版の、手書きアニメーションならではの質感や暖かさ、実写版の絢爛かつ繊細な映像美など、2つの『美女と野獣』を見比べることができる。忠実に世界観を踏襲した街並みや、ベルやガストンなどのキャラクターたち、さらに野獣やルミエール、コグスワースという城の住人たちの姿を比較してみるのも興味深いだろう。
実写版、アニメ版、そして吹替キャストのパフォーマンス。夏の短い夜、3つの『美女と野獣』ワールドの魔法にかかってみては?【Movie Walker】