ジェイソン・ブラム、映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』の出来栄えに自信「天才が思い描いた映画をお届けします!」
映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(2月9日公開)のスペシャルナイト試写会が1月29日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて開催され、来日した本作を手がけたブラムハウス・プロダクションの創設者、“恐怖の工場長”として知られるジェイソン・ブラムが登壇した。
本作は、スコット・カーソンによる同名のゲームをもとにした、廃墟と化したレストランのフレディ・ファズベアーズ・ピザを舞台に、機械仕掛けの“怖かわいい”マスコットたちが侵入者に牙をむくホラー作品。カーソン自ら製作と脚本に参加している。
日本の文化が大好きというブラムは「日本の文化は特異性がある。それはブラムハウスが生み出すホラー映画に共通するところ」とし、「特異性、奇妙なところ、声を持っているところに親和性がある。そういう独特な場所に来ることができて大変うれしいです」とテンション高めに挨拶。「日本特有の現象だけど…」と前置きしたブラムは「僕たちが手がけた作品の日本での一番人気は『パラノーマル・アクティビティ』。今回はこの記録を塗り替えたいと思います!」と、本作の出来栄えに自信といった様子で宣言し大きな拍手を浴びていた。
日本より一足早く公開された北米、および世界各国で大ヒットとなった本作。ブラムハウス製作作品としては史上最高興行収入を叩き出した。成功理由は主に2つと話したブラムは「ベースとなったゲームが人気であること。そして、ハリウッドでは珍しく原作の方を迎え入れて、彼の頭のなかに描いている映像を映画にしたこと」と説明。ゲーム原作者であるスコット・カーソンの頭のなかに描いたものを忠実に実現するために8年という歳月がかかったとし、「天才が思い描いた映画をスクリーンでお届けできることをうれしく思います!」と胸を張った。
最近観た映画で印象的だったのは『ゴジラ-1.0』(公開中)と即答。「嫉妬するくらいの映画」だったとし、「ブラムハウスでも試みていることで、作品で心を打つものを作ろうとしています。本作はまさにそれ。(『ゴジラ-1.0』で描かれる)男性、女性、小さな子どもの関係性は、いままで見たことがないもので引き込まれます。『ゴジラ』はこれまで29本もの作品が作られているのにもかかわらず、信じられないほど(ゴジラという存在が)恐ろしく感じる映画です。そういう意味でインスピレーションを受けています。それがハリウッドに比べると驚くほど低予算で作られていることもすごいと思います」と熱弁。来週か、再来週に山崎貴監督と会う予定があるとし、「将来、ぜひブラムハウスで作ってほしい」とラブコールを贈る場面もあった。
イベントにはホラー映画が大好きだというゆりやんレトリィバァも登場。「いつかハリウッドで監督をやりたい!」とアピールするゆりやんがいま一番恐れていることは「キスしただけで虫歯がうつると聞いて、キスすることを恐れています」と明かすと、「それはいい企画。『キスと虫歯』というテーマで企画が出来上がったね!」と大盛り上がり。その後、ゆりやんがホラー映画の定番シーンの演技を舞台で披露すると「監督もできて、脚本も書けて、演技もできるなんて。いますぐハリウッドに来て!」とノリノリで誘い、「『ミーガン2』にも出れる。ミーガンのいとこの、そのまた知り合いの知り合いの…」と主人公からどんどん遠のく役をオファーするという茶目っ気たっぷりのやりとりで、イベント会場を最後まで笑いの渦に包み込んでいた。
取材・文/タナカシノブ