藤森慎吾、道しるべとなった指導者はタモリ『ネクスト・ゴール・ウィンズ』スポット映像のナレーターに
タイカ・ワイティティ監督が、第92回アカデミー賞脚色賞を受賞した『ジョジョ・ラビット』(20)の製作スタジオ、サーチライト・ピクチャーズと再びタッグを組んだ最新作『ネクスト・ゴール・ウィンズ』(2月23日公開)。このたび本作のスポット映像のナレーションを、オリエンタルラジオの藤森慎吾が担当することに決定。力のこもったナレーションが響きわたる3種のスポット映像が到着した。
2001年、ワールドカップ予選史上最悪の0-31の大敗を喫して以来、1ゴールも決められていない米領サモアチームに、次の予選が迫っていた。ある日、破天荒な性格でアメリカを追われた鬼コーチ、トーマス・ロンゲンが就任し、チームの立て直しを図るが、はたして奇跡の1勝は挙げられるのか?
『ソー:ラブ&サンダー』(22)などのハリウッド大作から、『ジョジョ・ラビット』といったセンスとユーモアにあふれた感動作までを手掛けるワイティティが監督、脚本を務める本作は、『ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』(14)としてドキュメンタリー映画化もされた奇跡の実話がベースとなった感動作だ。主人公ロンゲンを演じるのは、サーチライト・ピクチャーズ作品に初参加となるマイケル・ファスベンダー。そのほかオスカー・ナイトリー、エリザベス・モスなど実力派俳優たちが脇を固める
“元気編”では、「どん底でも仲間となら立ち上がれる」という藤森のナレーションとともに、ロンゲン監督(ファスベンダー)率いる米領サモアチームや、彼らを応援する人たちが喜びに沸く瞬間が映しだされ、「みんなで元気になりまショータイム!」と彼らしい前向きなメッセージが送られている。
そして“ストーリー編”では、世界最弱チームと鬼コーチが互いを信じて勝利を目指す姿とともに「信じれば奇跡は起こる」というナレーションが添えられ、希望にあふれるスポット映像に仕上がっている。
「自分の出演している番組で予告を観てからすごく興味を持っていて、 ナレーションのオファーを聞いた時はめちゃくちゃ嬉しかったです!」とかねてより注目していた作品だったという藤森。実際にナレーションに挑んだ充実感を感じながら「この短い時間だけでも、予告を観てもらって元気になれそうな映像だったので、作品の魅力を伝える助けになれればいいなと思っています」と映像の見どころとともにコメント。
本作はチームメンバーがロンゲンとともに成長していく物語だが、藤森にとって自身の道しるべとなった指導者の1人がタモリだったという。「あの”チャラ男”の良さを見出してくれたのはタモリさんだったんです。下品だとか、みっともないって言われるなか、唯一肯定してくれて、『もっとやれ。もっと伸ばせと、縮こまらずに。やれやれ。それがお前の良さだから』って言ってくれたのが、すごく自信になりました。周りから見たらダメって思われることでも、尊敬していたり憧れていたりする人に言われると、すごい力になるなと思いましたね」と憧れの大先輩から背中を押してもらえたことが自信につながったそう。
また、米領サモアチームのように、挫折を経験したからこそ、その先の新しい人生が開けていく物語にも共感を覚えたという藤森は「挫折だらけでしたが、挫折があったからいまがあるな、とも思います。僕らはデビューがすごく調子が良くて成功からのスタートだったので、そこからの挫折はけっこうつらいものがありました。受け入れられない、認めたくない自分がいるんですけど、それでもちゃんと現実と向き合って、コツコツやっていかなければいけないんだ、と学べました。2度3度と挫折を味わいましたが、その度に学ぶことができたり、より自分が成長できたと感じます」と自身の経験を振り返る。
そんな時でもはい上がる秘訣については「自分でもがくこともありましたが、いろんな人に話を聞いてみたり、人を見て学べることを探したりもして、あらゆる局面で人に支えられて助けてもらえたな、といまとても実感しています」と周りの人の支えへの感謝とともに、誰かと繋がり頼ることの大切さも挙げる。
藤森は「悩んだり落ち込んだり、絶望した時って孤独に感じてしまいますが、そんな時もやっぱりいつも人に助けてもらえた。だから、人を頼ることは全然恥ずかしいことじゃないし、自分で乗り越えられないことだらけで、“1人じゃない”というメッセージもこの作品には詰まっているので皆さんにも是非伝えたいです」と本作が温かなエールとなることについても語ってくれた。
公開までに、仲間とともに成長する喜びと希望にあふれるスポット映像3種をぜひチェックしてほしい。
文/山崎伸子