錦鯉も大興奮!鳥山明の描く世界観を堪能できる「SAND LAND Project」新情報、原作の先を描くアニメ、ゲームも
鳥山明による名作コミック「SAND LAND」を多面的に展開するプロジェクト「SAND LAND Project」の新情報発表会が3月4日、バンダイナムコ未来研究所にて開催され、「SAND LAND」宣伝隊長の錦鯉(長谷川雅紀、渡辺隆)、横嶋俊久監督、カプセルコーポレーション・トーキョーの伊能昭夫、ゲームプロデューサーの南敬洙が登壇し、今後の展開を発表した。
「DRAGON BALL」や「Dr.スランプ」を生み出した鳥山明の珠玉の短編コミック「SAND LAND」は、2023年に長編アニメーション映画として公開。胸アツなストーリーと魅力満載のキャラクター、躍動感たっぷりのアクションと戦車バトルシーンで話題をさらった。そして2024年3月20日より、未公開カットを加えてシリーズ化した「SAND LAND: THE SERIES」としてディズニープラス「スター」にて独占配信される。本シリーズは「悪魔の王子編」(第1話〜第6話)と「天使の勇者編」(第7話〜第13話)の計2章全13話で構成され、鳥山が考案したフォレストランドを舞台にベルゼブブたちの新たな冒険が描かれる。
錦鯉の長谷川は、鳥山が描く世界の魅力について「圧倒的な絵のうまさとワクワクするところ!」と大興奮。渡辺は「出てくるおじいちゃんが全部カッコいい!あーゆーおじいちゃんになりたいと思えるおじいちゃんばかり」と理想のおじいちゃん像が描かれている点を挙げた。錦鯉2人のコメントに対し伊能は「先生はおじいちゃんを描くのがすごく好き。年を重ねた人に魅力を感じると言っていました。そのエッセンスを含めて魅力がグッと詰まっているのが『SAND LAND』です」と笑顔を見せていた。
ここまでの「SAND LAND Project」を振り返り、昨年7月の「San Diego Comic-Con International(サンディエゴ・コミコン)」でのワールドプレミアが印象に残っているとニッコリ。「3000人ほど集まったのですが、観終わった後にファンに囲まれてサイン会をしました。待ち望んでくれている人がこれだけいるのかというのを実感しました」と貴重な経験だったと明かした。伊能にとっても印象に残っている出来事だったようで「僕はサインなんてないのに、サイン会になりました」と補足して、笑いを誘う場面もあった。
イベントでは『SAND LAND』の胸熱なシーン、ベストシーンを錦鯉の2人が発表。正義感に満ちた人間の保安官ラオ(声:山路和弘)が過去に自分が正しいと思っていたことが、実は間違っていたことに気づく場面を挙げた長谷川は「生きていればそういうこともある。僕も、昔は自分が売れないのは全部人のせいにしていた。事務所のせい、相方のせい、マネージャーのせい、お客さんのせい、いま飲んでいる飲み物のせいとか…。でも実は全部自分のせいで。努力をなにもしていない自分に気づいた時の自分と重なりました」と告白。
ベストシーンは長谷川が悪魔の王子ベルゼブブ(声:田村睦心)が冒険に行く許しを得るシーンをピックアップ。渡辺は同シーンでのベルゼブブの父親で魔族のトップに君臨する魔王サタン(声:大塚明夫)の圧倒的な存在感に触れ、「登場シーンはここだけなのにみんな覚えている。悪魔でも上に立つ人はちゃんとしていると思ったシーンです」と、ベルゼブブとサタンが本シーンで交わした“約束”から教育方法について考えたと熱弁していた。
本プロジェクトで発表となったのはアニメ、ゲームで展開される「SAND LAND」の先の物語。「フォレストランド」を舞台に、ベルゼブブ、ラオ、王子に振り回されるお目付け役のシーフ(声:チョー)の新たな冒険が展開し、さらに新キャラクターも登場する。イベントでは、メカニックのアン役を演じる小松未可子、天界からやってきた天使のムニエルを演じる村瀬歩、さらに続編「天使の勇者編」や今後の展開への思いを記した原作者の鳥山からのメッセージも公開された。
絶賛予約受付中のゲーム「SAND LAND」の超特装版と特装版には、シリアルナンバー付きの鳥山による描き下ろしイラストが付属することを聞いた渡辺は「ゲーム大好きなので、今日予約します!」とノリノリ。「宣伝隊長なのに、新情報が盛りだくさんすぎて覚えきれない!」と叫んだ長谷川は「全部、覚えなきゃ!」と気合を入れ、「今年は『SAND LAND』で決まり!」と拳を突きあげて宣言し、拍手を浴びる場面もあった。
イベント最後に伊能は「ここに至るまでプロジェクトは5、6年。結構時間がかかっています。配信のスタートやゲームの発売など立て続けに展開できることを嬉しく思います。鳥山先生の作品で新しい続きを展開できるのはなかなかないこと。ぜひ、楽しんでください」と呼びかけ、内容盛りだくさんの発表会を締めくくった。
取材・文/タナカシノブ