【第96回アカデミー賞】『君たちはどう生きるか』が長編アニメーション賞を受賞!『千と千尋』以来21年ぶりに日本アニメがオスカーに

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【第96回アカデミー賞】『君たちはどう生きるか』が長編アニメーション賞を受賞!『千と千尋』以来21年ぶりに日本アニメがオスカーに

現在ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催されている第96回アカデミー賞の授賞式。宮崎駿監督の10年ぶりの長編監督作となったスタジオジブリ作品『君たちはどう生きるか』(公開中)が、今年1月に発表された第81回ゴールデン・グローブ賞に続き、見事に長編アニメーション賞を受賞した。

【写真を見る】日本のオリジナル作品初の北米No. 1など、記録づくめ!
【写真を見る】日本のオリジナル作品初の北米No. 1など、記録づくめ![c]2023 Studio Ghibli

昨年7月にストーリーもキャストも一切明かされないまま公開を迎えた日本では、初日から4日間で興収21億4900万円を突破する驚異的なオープニング成績を樹立。公開から半年以上が過ぎた現在もロングラン上映が続けられており、累計興収は日本国内だけで89億7000万円(3月3日現在)に到達。先日発表された第47回日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞に輝いた。

第48回トロント国際映画祭でアニメ映画として初めてオープニングを飾るなど、各地の由緒ある国際映画祭にて上映され大きな反響を集めると、台湾や韓国、フランスなど世界各地で公開を迎え大ヒット。そして昨年12月8日に北米で公開されるや初日から3日間で興収1297万ドルを記録し、日本のオリジナル作品としては初めて北米興収ランキングのナンバーワンを獲得。北米累計興収は現在までで4500万ドルを突破している。

宮崎駿監督は4度目ノミネートで2度目の受賞となった
宮崎駿監督は4度目ノミネートで2度目の受賞となった[c]2023 Studio Ghibli

2001年度に設立された長編アニメーション賞では、2年目となる第75回に『千と千尋の神隠し』(01)が受賞。その後、宮崎監督の作品は『ハウルの動く城』(04)と『風立ちぬ』(13)がノミネートを果たし、スタジオジブリ作品からは他にも『かぐや姫の物語』(14)と『思い出のマーニー』(15)、『レッドタートル ある島の物語』(16)がノミネート。今回の受賞は宮崎監督、スタジオジブリ、そして日本のアニメ映画にとって21年ぶりの快挙となる。


前哨戦のひとつゴールデン・グローブ賞ではジブリ映画初の受賞も果たした
前哨戦のひとつゴールデン・グローブ賞ではジブリ映画初の受賞も果たした[c]2023 Studio Ghibli

本年度の長編アニメーション賞には、第91回の同部門受賞作の続編として前作以上の高評価を集めた『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』、ディズニー/ピクサーの『マイ・エレメント』、クロエ・グレース・モレッツが主人公の声を担当した『ニモーナ』(Netflixにて配信中)、そしてスペインとフランスの合作アニメ『ロボット・ドリームズ』(11月公開)がノミネートされていた。

文/久保田 和馬


第96回アカデミー賞特集

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